近鉄の新型観光特急に”乗車” ハーティングのコネクタ、ケーブル、イーサネットSW 車載イーサネット通信に採用

2013年3月20日

ハーティング(横浜市港北区新横浜1―7―9、tel045―476―3456、能方研爾社長)は、3月21日から運行を開始する近鉄電車の新型観光特急50000系「しまかぜ」の車載イーサネット通信に、同社のコネクタ、ケーブル、イーサネットスイッチなどが採用されたことを明らかにした。
国内鉄道車両では初

「しまかぜ」のイーサネット通信は、走行中の前方映像を先頭車両から中間車両の和風・洋風個室やカフェ車両に設置された液晶ディスプレイに伝送するために使用するもので、同社によると、国内の鉄道車両で車両間も含めたイーサネット通信が搭載されるのは「しまかぜ」が初めて。

鉄道の車載機器は温度変化、湿気、振動、砂利や電磁波といった過酷な使用環境下で使用され、ここで微弱なイーサネット信号を伝送するには、接続機器にも十分な信頼性が求められる。

同社では、車両間渡しに、高いシールド性・耐屈曲性を備えたイーサネットケーブルHa―VIS
EtherRailを蛇腹状のフレキ内に収めたソリューションを、接続には電磁干渉に対して優れたシールド性能を備えたIP68のハウジングHan
HPRと4ピンのHan―Quintaxモジュールを組み合わせたコネクタを、また、車両内のイーサネット通信には、イーサネットスイッチHa―VIS
eConシリーズ、および保護等級IP65/IP67の丸型のM12コネクタと鉄道用のイーサネットケーブルHa―VIS
EtherRailを納めた。

今回搭載のイーサネット通信は、最大100Mbpsの高速伝送と高い耐ノイズ性を実現しており、液晶ディスプレイでは、中間車両にいながら先頭車両からの眺めをクリアな映像で楽しむことができる。
先頭車両の映像楽しめる

イーサネット通信は、工場や事務所では普及が進んでいるが、鉄道関係では安全面に重大な影響を及ぼさない乗客案内やビデオ監視などにとどまっている。しかし、増加するデータ量に対応するソリューションとして、今後は鉄道分野でもイーサネットの活用が世界的に期待され、IEC(国際電気標準会議)では鉄道用イーサネットの規格化を進めている。

ハーティングは、10年ほど前から鉄道向けのイーサネット製品をスイッチから、ケーブル、コネクタまで幅広く提供しており、既にアルストム、ボンバルディア、シーメンスなど世界の主要な車両メーカーで採用されている。鉄道規格EN50
155や、鉄道産業向け品質マネジメントの国際規格IRISの認証も取得しており、鉄道用イーサネットの導入へ取り組んでいる。