イチゴの循環式移動栽培装置省力化と生産性向上実証おもしろ技術拝見 面積当たり収穫量2倍に

農園芸分野で活躍するFA制御機器。宮城県、三重県、福岡県の園芸施設で試験が行われているイチゴの循環式移動栽培装置はモータ、センサー、搬送装置、移動栽培、フットスイッチ、制御盤などが使用され、省力化と生産性向上が実証されている。

現在、イチゴ栽培で実用化されている方法に、培養液を点滴供給する高設栽培があるが、台車を押しながら作業するため効率が悪く、また、作業者用の通路が必要などの問題がある。これを解決し、生産性を上げたのが循環式移動栽培装置。

縦移送2ユニット、横移送2ユニットに載せられた栽培ベンチが制御盤のコントロールにより自走循環しながら自動養液供給ユニット、自動防除ユニットを経由して栽培する仕組み。移送ユニットは回転用モータ、引込用モータが使われている。作業者は栽培管理や収穫をわざわざ巡回して行う必要がなく一定の個所で、移送停止や発進をフットスイッチで制御しながら作業するので効率が高い。

この装置を採用すると面積当たりの収穫量が2倍程度まで増加することが期待できるという。

新技術にセンシング技術や栽培管理・収穫ロボット、果実出荷装置、さらに環境制御や人工光栽培を組み合わせることで密植移動栽培の完全制御型植物工場が構築できる。

循環式移動栽培装置は、独立法人農研機構、宮城県、農園芸施設メーカーの誠和が特許を出願しているが、現在、実用化に向けて生育センシングやメカトロメーカーとの共同研究を求めている。栽培システム販売会社や新規参入会社との連携も推進したいとしている。

オートメーション新聞は、1976年の発行開始以来、45年超にわたって製造業界で働く人々を応援してきたものづくり業界専門メディアです。工場や製造現場、生産設備におけるFAや自動化、ロボットや制御技術・製品のトピックスを中心に、IoTやスマートファクトリー、製造業DX等に関する情報を発信しています。新聞とPDF電子版は月3回の発行、WEBとTwitterは随時更新しています。

購読料は、法人企業向けは年間3万円(税抜)、個人向けは年間6000円(税抜)。個人プランの場合、月額500円で定期的に業界の情報を手に入れることができます。ぜひご検討ください。

オートメーション新聞/ものづくり.jp Twitterでは、最新ニュースのほか、展示会レポートや日々の取材こぼれ話などをお届けしています
>FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

FA・自動化、デジタル化、製造業の今をお届けする ものづくり業界専門メディア「オートメーション新聞」

オートメーション新聞は、45年以上の歴史を持つ製造業・ものづくり業界の専門メディアです。製造業DXやデジタル化、FA・自動化、スマートファクトリーに向けた動きなど、製造業各社と市場の動きをお伝えします。年間購読は、個人向けプラン6600円、法人向けプラン3万3000円

CTR IMG