イチゴの循環式移動栽培装置省力化と生産性向上実証おもしろ技術拝見 面積当たり収穫量2倍に

2013年3月6日

農園芸分野で活躍するFA制御機器。宮城県、三重県、福岡県の園芸施設で試験が行われているイチゴの循環式移動栽培装置はモータ、センサー、搬送装置、移動栽培、フットスイッチ、制御盤などが使用され、省力化と生産性向上が実証されている。

現在、イチゴ栽培で実用化されている方法に、培養液を点滴供給する高設栽培があるが、台車を押しながら作業するため効率が悪く、また、作業者用の通路が必要などの問題がある。これを解決し、生産性を上げたのが循環式移動栽培装置。

縦移送2ユニット、横移送2ユニットに載せられた栽培ベンチが制御盤のコントロールにより自走循環しながら自動養液供給ユニット、自動防除ユニットを経由して栽培する仕組み。移送ユニットは回転用モータ、引込用モータが使われている。作業者は栽培管理や収穫をわざわざ巡回して行う必要がなく一定の個所で、移送停止や発進をフットスイッチで制御しながら作業するので効率が高い。

この装置を採用すると面積当たりの収穫量が2倍程度まで増加することが期待できるという。

新技術にセンシング技術や栽培管理・収穫ロボット、果実出荷装置、さらに環境制御や人工光栽培を組み合わせることで密植移動栽培の完全制御型植物工場が構築できる。

循環式移動栽培装置は、独立法人農研機構、宮城県、農園芸施設メーカーの誠和が特許を出願しているが、現在、実用化に向けて生育センシングやメカトロメーカーとの共同研究を求めている。栽培システム販売会社や新規参入会社との連携も推進したいとしている。