分岐点

昨日、50代の機械設計、電気設計者と懇談したとき、熱上昇に苦心していると聞いた。装置の故障を防ぐため二重どころか5、6重の対策を制御回路に講じている。そのひとつとして、抵抗器にサーミスタの機能を付加できないかと、同席の抵抗器メーカーに依頼するほど問題が大きい様子。▼

彼らは常に工夫を重ねている。その自信があるのだろう、アジア製品との競合に対しても余り不安を感じていない。日本は使い勝手や性能面で改良を続ける習性があるから、追いつかれないという。現代黒船来襲論を説く黒川想介氏も懇談で工夫する能力の重要性を訴えた。▼

40年以上前のことを思い出した。未来工業を創業して間もない山田昭男氏は「現場を見れば、配線器具は改良する点が一杯あることに気付く。電気工事がし易くなるように工夫して造れば儲かる」と語っていた。営業が顧客を漠然と訪問するだけでは工夫個所を発見できない。使用者の立場に身を置いて考え必要な製品を作れば、いつの時代でも売れる。▼

機械設計、電気設計者の部品・機器選定の決め手は「ある会社の製品を続けて使うのは、使う側のことを良く知っている」。近年、ソリューションという言葉が頻繁に使われるが、課題を提供されて解決するのは当たり前で、提供される前に見い出す能力がメーカー、商社に求められている。

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