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2012年 工業会 年頭所感 復興と持続的経済成長に貢献 社会のスマート化、新産業創出

年頭に当たりまして、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

2011年は、3月の東日本大震災により東北地方を中心に深刻な被害に見舞われ、その影響は電力供給の制約や世界規模でのサプライチェーンの混乱など、広い範囲に及びました。さらに、欧米の金融・財政の問題から日本円が対ドル・対ユーロで歴史的な高値を記録し、加えてタイの洪水被害の拡大に伴って、再び世界的なサプライチェーンの混乱が引き起こされるなど、産業界にとっては深刻な苦境が度重なる年となりました。

そうしたなかで、電子情報産業の11年における世界生産額は約205兆円と、前年比1%の減少となる見込みであり、とりわけ電子工業の日本国内の生産額は約14兆円と前年比で10%の減少になると見られます。いま振り返りますと、非常に厳しい1年であったと言わざるを得ません。

12年の世界経済は、依然として欧州の金融不安という大きな懸念はありますが、アジアを始めとする新興国においては、一定の影響は受けつつも、電力・道路・通信等のインフラ整備を柱とする成長政策を追い風に、中間所得層の拡大により内需が成長するという、自律的で力強い経済成長が続いています。

加えて我が国においても、政府による大規模な補正予算により、震災復興に向けた動きが本格化すると共に、エネルギーの領域を筆頭に、IT・エレクトロニクスと従来の産業が融合する、「スマート化」という新しい産業創出に向けた流れが着実に立ち上がりつつあります。その意味では、12年の日本経済は、本格的な復興に向けて確実なスタートと加速を同時に目指さなければならないと思います。

こうした状況下でIT・エレクトロニクス業界は、世界をリードする省エネ・創エネ・蓄エネ技術をはじめとする、高付加価値な製品の創出・活用に加えて、エネルギー、農業、医療・ヘルスケア等、世界的な成長が見込める産業とITとの融合による新産業創出に繋げる中核として、豊かな暮らしの実現と国際競争力の維持・強化へ大きな貢献を果たすことができると考えます。それを核としながらアジアを含む海外の成長を取り込み、日本の復興と持続的な経済成長に貢献していくことが重要であると思います。当業界は、革新的なイノベーションとものづくりの現場力により、日本経済が直面する危機を乗り越え、社会全体のスマート化と新産業の創出に向けた大きな貢献ができると信じています。

加えて、グローバル化が進展する経済社会において、イコールフッティングな競争環境の整備も、日本経済の復興、持続的成長にとって喫緊の重要課題であります。当協会では、これまで政府に対して、「国内立地の推進」、「為替の適正化」、「安定かつ低廉な電力の確保」、「法人税引き下げと研究開発税制の充実」、「EPA/FTAの推進」、「規制改革」等を強く訴えて参りました。その結果として、11年度第3次補正予算において、サプライチェーンの中核部品・素材や重要技術・産業の国内立地支援や、「節電エコ補助金」等による電力需給対策等の対策をとっていただいたことには感謝しております。

また、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)につきましても、昨年11月に政府により交渉参加が表明されたことは大きな前進であり、これが契機となって、日―EU等においても新たな貿易投資自由化のルール作りが進むことを切に期待しております。

さらに、CO2削減など地球温暖化問題への対応についても、国際的なイコールフッティングの観点から、全ての主要国が参加する公平かつ実効性の高い国際的枠組みの構築は必須であります。当協会としましても、低炭素技術をベースにした製品の展開や、IT・エレクトロニクスとの融合による農業やヘルスケア、エネルギー等の新産業創出を通じて、そうした活動に貢献して参ります。

世界経済の天候は必ずしも良好なものではありませんが、業界が一致団結し、復興を遂げる日本の活力を世界に強く発信し、豊かな社会の構築に貢献できるよう、当協会では本年も引き続き積極的に事業を推進していく所存です。

12年が、難局を超えて新たな飛躍の年になることを心より祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。

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