「省電力」に挑む―内外電機山梨工場に見る 水銀灯照明をLED化

◎基礎電力の削減取り組み

電力使用制限令を機会に、過去3年の電力使用量削減の取り組みをさらに徹底させる方針を山梨工場では打ち出した。徳山工場長を中心に、工場稼働時間中の基礎電力の削減に対し検討を重ね、結論を出した。

その第一の実行テーマに、水銀灯照明設備のLED化を掲げた。この基本設計には技術提携先である(株)環境マネジメント研究所の協力を得、最適な設備計画・工事計画を作り上げた。LED照明化は取り換えに費用がかかり、一般工場内ではまだ余り普及していない。この計画では、慎重に導入コスト対効果のシミュレーションを行い、成果の確信を得たものの投資費用に丹羽社長の理解を得る必要がある。

丹羽社長は「山梨工場を省電力のモデルとして、自社製品の電力監視システムによる電力の見える化、LED照明導入のコスト回収データをお客様に見てもらおう」との考えも含めて了解した。

急ぎ社内の照明を総点検したところ、水銀灯の消費電力は400Wと大きいことが判明した。さっそく、キュービクル製作、板金工程、盤製作、キャビネット組み立ての各エリアの248灯をLEDに換え、70kWの省電力効果を挙げた。

また、蛍光灯のLED化を図った。事務所棟、キュービクル製作事務所、塗装エリア、板金事務所、盤製作事務所、EO盤製作・加工エリア、塗装組み立てエリア、設計室には消費電力65W、80W蛍光灯が多数使用されているが、このうち205灯をLED化した。単純に交換するのではなく、照度を考慮して作業に支障が出ないようにした。例えば、EO盤製作エリアでは作業ポイントを450ルクスに設定し、LED型の天井照明と手元照明で照度を満足させた。また、個別にキャノピースイッチ、スナップスイッチを取り付け、事務所棟や設計室では外観にも考慮してスナップスイッチを取り付けるなどの工夫をした。

このほかの省電力対策として、自動販売機の5台削減、作業エリアの集約、不要照明の取り外し、便座ヒータの取り外し、エアコンの28度℃設定などを実行している。

また、日曜出勤、金曜休日へ休日の変更も行っている。「キャビネットやパーツ類を他の工場へ供給するため金・土曜日休日、日曜日出勤体制にした。被災地の方々はもっと苦労しているとの思いを社員は持っているので、納得している」(徳山工場長)。
◎省電力実績を顧客に紹介

「社員は停電の辛さが身に染みて分かっているから省電力ができた」という。

電力使用制限令に違反すると100万円の罰金になるが、同社では照明のLED化対策などで7~9月の電力使用量が昨年度に比べ23%減少し、電力料金が600万円割引となる成果を得た。

丹羽社長は「電力使用代金が600万円割引となるのは、社員が協力し合って取り組んだ賜物であるので、社員に還元」するという。

また、「今回の実績をお客様に公開し、お客様の省電力対策のお役に立ちたい」と山梨工場をモデル工場として紹介し、LED照明は高額との認識を変えたいという。

新たな社会的使命を持った山梨工場では、引き続き省電力に取り組んでいく。電気安定供給設備の総合メーカーとして、節電対策の見本を積極的に示していく決意である。
(次回は11月2日掲載)

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