村田製作所角速度検知能力を向上ジャイロセンサの出荷開始

村田製作所は、温度ドリフトの性能改善により角速度検知能力を向上した圧電振動ジャイロセンサENCシリーズの改良品「ENC―03RC―10―R」=写真=の出荷を開始した。月産700万個体制をとっており、サンプル価格500円。

同社のENCシリーズは、主にデジタルカメラやデジタルビデオカメラの手ブレ補正、ゲーム機などに使用されている。また、09年からは室内用ラジコンヘリ向けのジャイロセンサとして需要が拡大、主に日本や欧米、中国で性能が高く評価され、室内用ラジコンヘリ向けシェアでは約90%を占め、累積出荷は3000万個を突破している。

今回、温度ドリフト性能を改善し、同用途で求められる機体のフラツキ検知性能を向上した圧電振動ジャイロを開発。室内用ラジコンヘリのより一層の安定飛行に貢献する。温度ドリフトとは、周囲温度の変化によりゼロ点(ジャイロセンサが静止している状態での出力電圧)が変化する変動量で、1個のセンサで1回転軸方向を検出。温度変化による出力の変化を50%以下に削減した(同社従来比)。外形寸法は4・0×8・0×2・0ミリ。

用途は、デジタルカメラの手ブレ補正、デジタルビデオカメラの手ブレ補正、室内用ラジコンヘリの姿勢制御、ゲームコントローラのモーション検知など。

サンプル価格は500円だが、量産価格は別途対応する。

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