オムロン 社会システム事業分社化へ事業価値向上が目的

2010年11月24日

オムロンは、2011年4月1日をメドに社内カンパニー事業である社会システム事業(ソーシアルシステムズ・ソリューション&サービス・ビジネスカンパニー、SSB)を分社する。同社の中長期ビジョンに則り、同事業の自由度と価値を高めるのが目的で、10年11月に設立する100%出資子会社「オムロンソーシアルソリューションズ」を承継会社とし、会社分割(吸収分割)する。なお、詳細は11年1月下旬開催の取締役会の承認決議後、発表する。

同社のSSBは、社会の課題からソーシャルニーズを先取りして捉え解決することで、より良い社会づくりに貢献する事業として数多くの実績を残してきた。代表例では、世界初の無人改札システムを実現した自動改札機や券売機など、鉄道向けや交通管制などの道路交通向けシステムがある。

一方、近年は従来の利便性や効率化といったニーズに加え、安心、安全に関わるニーズが急速に拡大。さらに、世界的な社会課題として環境に関するニーズも大きくクローズアップされている。SSBでは、こうした環境変化を今後の成長機会として的確に捉え、安心、安全、環境領域における一層の社会貢献を目指す。

これを実現するため、同社では同事業を分社化し、機器・システム開発に加え、コンサルティングから保守・運用まで、傘下の事業会社とともに一貫したソリューションの提供能力を高めていく。

従来のSSB及び傘下の事業会社を含めたSSBグループとして、顧客にとって最適なソリューションを提供するため、これまで以上に柔軟な経営資源のコントロールや、迅速な意思決定を推進していく。

新会社は資本金1億円でオムロンが全額出資。本社は東京都港区虎ノ門で、代表取締役社長にはオムロン執行役員常務SSBカンパニー長の荒尾眞樹氏が就任する予定。分割する事業は、自動改札機、券売機などの鉄道向け・道路交通向けシステム(交通管制システム)の製造販売・保守メンテナンスなどで、新会社は顧客の経営課題に関するコンポ・システム・サービスのトータルソリューションの提供を行う。

なお、分割する事業の10年3月期の売上高は579億8100万円となっている。

同社は、01年から10年までの長期経営構想「GD(グランドデザイン)2010」により、社会発展へ貢献するため企業価値の長期的最大化を目指している。さらに、09年2月から11年3月までを「リバイバルステージ」と位置付け、抜本的収益構造改革に取り組んでいる。

中でも中期的な事業ドメイン改革として、制御3事業の再構築に取り組んでいる。また、各事業の特性に合わせた自立運営による収益構造の改革を推進、自由度が高く高事業価値を創造するため分社化を推進、すでに03年7月にHCB、10年4月にAECの分社化を実施、効果が現れている。