分岐点

2010年5月26日

暗闇のスクリーンに、ぼんやりとグレー色の日本列島が映し出された。目を凝らすと、そこには「国内競争に疲弊した企業群」がいる。グローバル競争で他国の大手企業に大きく差をつけられ、経済力の後退にもがき続けている姿が否応なく目に入ってくる▼この現状に対し、政府がようやく断を下した。経済力低下の要因を「日本は同業種企業が多過ぎる」「大手製造業は海外で勝てる企業体になっていない」「中小製造業も縦割り系列から脱皮できないでいる」と、問題点と今後の成長戦略を描いた。中小製造業も後進国や新興国に集団進出すべきで、資金支援なども行う▼要は、大手も中小企業も形はどうであれ、1業種当たりの企業数を減らし一刻も速く海外市場で活躍しなさいというわけである。この船に乗って出掛けるか否かは難しい決断ではあるが、中小企業に対してはインフラ整備を含めた事業展開へ異業種集団で後進国への進出を推奨している▼これからの20年は連続性変化の時代といわれている。国内においても生活形態が変わり、市場も企業も変身せざるを得ない。日本は、新興国から追い上げられ、先進国からは経済後退の原因解明と対策の標本にされている。挟撃の中で、新たな成長戦略策が奏功しデフレから脱却する道筋を示すことができれば良いのだが。