グローバル市場で海外企業とも競争せざるを得ない状況下で、先週開催の国際物流総合展、製造業環境・エネルギー対策展、自動認識総合展の出展社は一様にトータルソリューションを提唱していた。生産効率化やCO2削減対策のうえで、もはや部分的な対策では効果が薄く工場全体を捉えて解決する方向が窺えた。▼各社は制御・センシングの要素技術に加え、業界固有のハード・ソフトノウハウの集大成による効能をあげている。そして、例年のごとく、設備の稼働高速化、環境の自動計測・集中監視、トレーサビリティなどの実例を提示している。展示会だから最先端技術を訴求せざるを得ないが、「きつい・汚い・危険」の3K分野の省力化ニーズも強いはず。▼介護施設では肉体労働だと言い切る従事者が多い。工事や土木現場では機械との接触事故が発生している。市場規模は小さいが、この分野では制御・システム技術を応用展開する用途が多く存在する。センサー、表示器、監視制御装置、スイッチなどいろいろな制御機器が使われる。▼過去、オートメーション技術は生産現場から単純労働を解放してきたが、これからは、世の中の単純作業を代替する分野へ領域が広がる。要はメーカーと商社が共通の課題として市場開拓に乗り出せるかである。製販ソリューションに期待したい。