
京王電鉄は、中期経営計画「HIRAKU2030」に基づき、2025年度に総額434億円の鉄道事業設備投資を行う。
安全・安定性向上のためにホームドア整備を加速し、2025年度は井の頭線の永福町駅や高井戸駅などで工事を進める。京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業では、用地取得や高架橋構築などを推進。駅改良では、京王線新宿駅でのホーム延伸や京王多摩川駅でのバリアフリー機能強化工事などを進める。
持続可能な事業運営に向けては、井の頭線で2020年代後半、京王線で2030年代中頃の自動運転化(ワンマン)化を見据え、2025年度は井の頭線での自動運転設備の導入・改修を行う。サービス高度化では、新型通勤車両「2000系」2編成を導入し営業運転を開始し、既存の「9000系」2編成のリニューアル(全車両フリースペース設置等)も実施。渋谷駅のバリアフリー化なども進める。
脱炭素・循環社会への貢献としては、車両への最新省エネ機器(フルSiC素子VVVFインバータ等)導入や駅照明のLED化、回生電力の有効活用設備整備などを推進する。加えて、保守業務へのAI活用や駅案内システムへのAIアバター導入検討など、業務改革にも取り組む。