因幡電機産業は、2025年3月期第3四半期決算を発表し、売上高は2727億6200万円(前年同期比12.4%増)、営業利益は173億3700万円(15.4%増)、純利益は126億9500万円(15.0%増)となった。
セグメント別売上高では、電設資材事業は13.9%増の1847億4600万円。物流コストや原材料価格の高騰などによる販売価格の上昇が継続し、商品別では銅価格の高騰が電線ケーブル類の売上に大きく寄与。西日本エリアの再開発や製造業の設備更新、データセンターなどの大型物件向けに防災設備や受配電設備等の納入があった。
産業機器事業は、279億9600万円(2.4%減)。人手不足にともなう省力化・自動化需要などを背景とした製造業の設備投資は底堅く推移し、半導体関連の在庫調整の影響が一巡したことなどから、第3四半期に入って制御機器の販売が上向くなど増収基調に転じ、減収幅は縮小した。
自社製品事業は15.8%増の600億1800万円。原材料価格をはじめ、製造や物流関連コストの上昇を背景として空調関連部材の価格改定を実施。さらにルームエアコンの出荷台数増加で主力製品の被覆銅管や空調配管化粧カバー「スリムダクトシリーズ」などの販売が好調に推移した。
通期業績見通しに変更はなく、売上高は3620億円(4.8%増)、営業利益は235億円(10.2%増)、純利益は164億円(5.0%増)としている。