村田製作所とソフトバンク、CC-Link協会、世界初のTSN over 5G接続実証に成功 産業用ネットワークの無線化へ大きな一歩 フィジカルAIへの活用に期待も


CC-Link協会(CLPA)と村田製作所、ソフトバンクの3者は、5Gネットワーク上で高精度な時刻同期を実現する技術「TSN over 5G」の接続実証に成功した。通信事業者が本技術の実証に成功したのは世界で初めて。
工場などの製造現場ではリアルタイム性と信頼性が不可欠なため、従来は有線ネットワークが主流であったが、スマートファクトリー化に伴う設備レイアウトの柔軟性向上や保守性の観点から無線化のニーズが急増している。合わせて複数装置のリアルタイム同期制御による生産性向上に向けて、TSNやさらなる通信品質の向上が望まれている。
そうしたなか、3GPP Rel.16でTSMを5Gネットワーク上で実現するための仕様として「TSN over 5G」が標準化され、有線に近いリアルタイム性と確定性を備えた産業用5Gネットワーク構築の実現が近づいている。
今回の実証は、ソフトバンクがプライベート5G環境を、村田製作所が「TSN」に対応している各産業機器と5G通信にも対応させる「TSN Translator」のソフトウエアを提供。CLPAが実証の結果を評価した。
通信のリアルタイム性につながる時刻同期精度の計測として、「TSN over 5G」で用いられる時刻同期プロトコルのgPTPに基づき、情報を送信するネットワーク側機器と情報を受け取り処理する端末側機器との間で生じる時刻差を評価した結果、無線通信規格の3GPP Rel.16で要求される時刻同期精度900ナノ秒以下を大きく上回る、平均122ナノ秒の高精度な時刻同期を実現。
また工場や製造現場での稼働に向けた評価として、通信を送信側から受信側までシームレスにつなぐエンドツーエンドの制御環境における検証を産業用機器を使って実施。CC-Link IE TSNに対応したリモートI/OとPLCを5Gネットワーク経由で接続し、PLCからの制御信号がスイッチや表示灯などの入出力デバイスへリアルタイムに伝送される環境で行った結果、産業用イーサネット規格「CC-Link IE TSN認証Class B」の要求水準である誤差1マイクロ秒以下の精度での時刻同期を保ちつつ、6時間を超える連続通信に成功した。
実証の成果により、産業ネットワークの無線化が可能になったことに加え、AIがロボットや設備と連携し、正確なタイミングで制御できることが分かり、フィジカルAIの実現に向けた基盤技術として活用が見込めることとなった。今後3者は、5Gを活用した新たな産業用途の創出やフィジカルAIの社会実装に向けた取り組みを進めていく。
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