共感を与え、共感を得る 共感を自在に操る力が最大の武器になる

YouTube等で動画を見ていると、大した内容でもないのに恥ずかしくなったり、痛みを感じたりして、すぐに別の動画に飛ばしたりしてしまう。別に自分が被害を蒙っている訳ではないのに、なんとなく自分のことのように感じてしまう。これを共感性羞恥や共感性疼痛と言ったりするらしい。敏感なのは良いことだが、難儀なことだ。

共感性とは、人や相手の感情を自分のことのように感じてしまうこととされ、日本人は海外の人に比べて共感性が高い人が多いそうだ。共感性によって心が疲労してしまうこともあるらしく、気をつけなければならない。その一方で、共感性の高さ=気遣いや配慮する能力の土台とも言える。その意味では、日本の製品やサービスの質が高く、世界から高く評価されてきたのは、お客様のことを思いやる力、まさに共感性の高さの賜物。よく日本の製造業の強みとも言われる改善や現場力というのも、現場で働くスタッフが、自分の業務工程だけでなく、前工程と後工程、まわりの工程とのつながりを気にかけることによって鍛えられた。共感性は、うまく付き合えば大きな武器になるのだ。

FA業界に限ったことではないが、「顧客第一主義」「お客様のために」といった言葉がいたるところで踊っている。勿論これはとても大事なことだ。しかし一方で、その言葉のままの行動をしていないだろうか。顧客の信頼を獲得して受注するには、お客様の立場になって考え、お客様にも自分の立場を理解してもらう、いわば「共感のやりとり」が大事。ただひたすらに顧客の話を聞くといった一方通行のコミュニケーションではダメなのだ。「心」で共感するのと、「頭」で理解するのではインプットの質と量が全く異なる。だからアウトプットにも差が出る。共感し、共感をしてもらう。それこそが強固な鎖となるのだ。

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