【2026年 年頭所感】一般社団法人 日本半導体製造装置協会「常に時代の変化へ適切対応」会長 河合 利樹

皆さま、明けましておめでとうございます。

昨年も、日本を含め世界各地で異常気象が頻発しました。この場をお借りして、被災されましたご家族とそのご関係者の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。被災地の一日も早い復旧と復興を心より願っております。

2025年を振り返りますと、関税や規制などによる各国の覇権争い、ウクライナ・中東情勢の継続など、地政学リスクの高まりは依然として続いています。一方で、生成AIの技術は急速に進み、業務プロセスの効率化や新たなサービスの創出など、多くの産業分野や日常生活での社会実装が本格的に進みました。

そのような状況のもと、2025年の半導体市場は、AI関連サービスのインフラ構築に向けて、データセンター向けの先端ロジックや、HBMを含むメモリの需要が増加しました。2026年度もAI半導体向けを牽引役とする上昇トレンドが続き、半導体製造装置市場もさらなる成長が見込まれます。

世界の半導体市場は、2030年頃に、約1兆ドルになると予想される中、それを後押しするように、世界各国では、積極的な半導体や関連企業の誘致が進んでいます。SEMIによると、2030年までに新たに約140のファブ建設の可能性が示唆されており、半導体の安定的な供給に向けて、世界的なサプライチェーンの見直しと再構築が進んでいると考えられます。半導体は 「21世紀の石油」と称されるように、産業や地政学に大きな影響を与える存在として、その重要性が一段と高まっています。

このような背景のもと、当協会では、昨年新たに「国際部」を設置し、大阪・関西万博などを通じ、各国政府との交流活動を推進してまいりました。また、急増する環境規制への対応として、昨年は例年の7倍となる意見書を提出したほか、EUにおけるPFAS規制の除外対象と拡大に向けて取り組んでおります。人材育成につきましては、「応用物理学会」に加え、新たに「精密工学会」でのシンポジウムを開催する事で、業界の魅力をアピールする活動を拡大いたしました。

どのような状況でも経済活動が止まらない、強くしなやかな社会の構築に向けて、半導体は、豊かでサステナブルな未来に不可欠です。常に時代の変化に適切に対応しながら、皆さまとともにさらなる発展を遂げられるよう、精一杯努めていく所存です。皆さまおよびご家族にとって、安全、健康で、実り多き年になることを祈念して、新年のご挨拶とさせていただきます。

https://www.seaj.or.jp/

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