FieldComm Groupなど産業用NW4団体、Ethernet-APLとSPEの連携を強化 組み立て製造業へも適用拡大 産業デジタル化を加速

FieldComm GroupとODVA、OPC Foundation、PI(PROFIBUS & PROFINET International)の産業用ネットワークの標準化団体4団体は、4団体で共同開発し、プロセス産業で普及が進むEthernet-APLと、シングルペアイーサネット(SPE)の標準化に向けた技術仕様の拡張と機能強化を完了した。今回の仕様策定により、自動車製造や食品包装など組み立て製造業ディスクリート産業(組立加工産業)などの「非危険場所」でも、Ethernet-APLとSPEを使ったシームレスなイーサネット通信環境の構築が可能となった。

4団体による共同ワーキンググループ「Independent Protocol Physical Layer Group(10BASE-T1L)」は、SPEの標準化に向け、PoDL(Power over Data Line)を含む電力供給概念の拡張、適切な電力クラスおよびコネクタの定義を含んだ仕様を策定。 これにより防爆対応が必須ではない一般的な工場環境(非危険場所)において、より高い電力を必要とするデバイスの接続や、経済的で合理的なネットワーク導入が可能になった。これまでEthernet-APLは化学や石油ガスなどプロセス産業を中心としていたのに対し、今回の拡張によって自動車や包装機械など幅広い製造現場への適用への道が広がった。
Ethernet-APL領域でも機能強化が図られ、最大1.16Wのデバイスをサポートする「電力クラスB」が新たに規定され、国際規格であるIEC TS 63444の第2版に組み込まれた。現場機器の多様化と高機能化に対応する電力供給が可能となった。
機器の相互運用性を保証するための認証エコシステムも整備され、高品質な物理層の通信を担保するためのテストケースとテストシステムを開発。ユーザーはベンダーに依存することなく、最適な計測機器やデバイスを自由に選択し、現場から上位システムまで一貫したイーサネット通信網を構築できるようになる。

https://www.fieldcommgroup.org/posts/press-release-unified-ethernet-standard-unlocks-new-opportunities-industrial-digitalization

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