JEMA、NECA 2025年度1Q出荷統計 産業用電気機器、市場回復が鮮明に PLC、サーボも復調

コロナ禍から部材不足、長納期化、受注残、在庫調整と需給バランスが乱れて問題が続出していた制御機器をはじめとする産業用電気機器市場。ここに来てようやく鎮火して受注も戻り、正常化が進んでいる。特に回復の遅れが懸念されていたサーボモータやPLCも明らかに復調してきており、さらなる加速が期待される。

JEMA(日本電機工業会)による産業用汎用電機機器の2025年度第1四半期(4−6月)出荷実績によると、出荷額合計は前年同期比4.8%増の1706億円。4・5・6月と3カ月連続で前年同月を上回り、第1四半期合計でも、2023年度第1四半期から8四半期ぶりに前年同期比プラスとなった。
半導体製造装置、電子部品関連業界向けの需要減少は解消に向かい、サーボモータやPLCの輸出向けプラスが継続し堅調、国内出荷もプラスとなり回復の兆しが出てきている。PLCは6カ月連続で前年比プラスとなり、国内出荷も3カ月、輸出も7カ月連続で前年を上回っている。
NECA(日本電気制御技術工業会)による電気制御機器の2025年度第1四半期の出荷統計によると、出荷総額は1583.4億円となり、前年同期と比べて164.9億円増の11.6%増となり、2期連続で100%超えた。
大品目別では、操作用スイッチ、検出用スイッチ、制御用リレー、PLC・FA システム機器、制御用専用機器の5大品目すべてで前年を超える好結果。検出用スイッチは268億円(11.0%増)で4期連続、操作用スイッチは87.8億円(10.0%増)で3期連続、制御用リレーは417.7億円(15.1%増)で3期連続、PLC・FA システム機器は488.2億円(11.3%増)で2期連続、制御用専用機器は321.8億円(8.7%増)で4期連続で前年プラスとなり、明らかに回復傾向にある。
国内出荷は49.5億円増加の887.7億円(5.9%増)。5大品目すべてで100%を超え、検出用スイッチとPLC・FAシステム機器は前年同期比・前期比ともに100%を超えた。
輸出出荷額は68.3億円増の695.7 億円(10.9%増)で、3期連続で前年アップを果たした。仕向先別では、中国は4期連続、北米、アジア・太平洋は3期連続、ヨーロッパは2期連続で100%を超えた。

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