
ロームは、民生機器や産業機器の電源で広く使用される電流臨界モードPFCと疑似共振フライバックの2種類のコンバータを、1つのマイコンで制御するリファレンスデザイン「REF67004」を開発した。
同社は、得意とするアナログ回路の性能を最大限に発揮させるためにデジタル要素を融合する設計思想「LogiCoA」とブランド化し、特に電源分野を中心に電源トポロジーを容易に制御できる環境を「LogiCoA電源ソリューション」として、リファレンスデザインやボード等を開発し提供している。
REF67004は、AC入力を電流臨界モードPFCコンバータで昇圧した後、疑似共振フライバックコンバータでDC 24Vを出力するリファレンスデザイン。外付け部品における特性バラツキを補正するキャリブレーション機能を備え、LogiCoAマイコンが高精度な電圧設定や過電流保護を実施。これにより電源の設計マージンを小さくでき、より小型のパワーデバイスやインダクタを選択可能となり、実装面積とコストの削減に貢献する。
またログ保存機能により、LogiCoAマイコン内蔵の不揮発性メモリに入力電圧、出力電圧・電流、温度などの動作履歴、停止直前の動作状態および累積稼働時間を保存し、これらのデータを解析することで電源の故障原因を容易に特定できるようになる。