- コラム・論説
- 2013年1月30日
台湾COMPUTEXで受けたロボット×生成AIの衝撃 人とロボットが対話して行動する時代へ
「ロボットをはじめ、機械を動かすには人がプログラムを組むものだ」という常識は近い将来になくなるのかもしれない。先日、台湾で行われたコンピュータの専門展示会「COMPUTEX」を見学し、最先端のコンピュータやAIの技術に触れ、そんな未来を想像した。
展示会は「AI Next」をテーマとし、AIを作り、動かす環境をいかに作り、どう活用していくかといった技術が多く展示され、特に生成AI(LLM)の話題は豊富だった。NVIDIAやGoogle、テキサスインスツルメンツ、アドバンテックといったグローバル大手企業の技術部門のトップどころがロボティクスに生成AIをどう活用していくかという特別講演では、生成AIの可能性、進化をまじまじと見せつけられた。
講演では、人がロボットに対しこうしてほしいと言葉で指示し、ロボットがその言葉を認識し、思考を巡らせて行動に移す。ロボットに生成AIを搭載することによって人とロボットがシームレスに対話をし、人の役に立つようになるといった話やデモが披露された。なかでもアドバンテックの講演では、生成AIを搭載した四足歩行のロボットが舞台の端から登場し、講演者が「もっと右に寄って、左に寄って」など、まるでペットに話しかけるが如く指示をすると、ロボットがそれに従って動くというデモが行われた。人の言葉を理解し、そこから思考し、行動するロボット。ロボットに生成AIを積むことでこんなことができるのかととても衝撃的だった。
これまでは人がロボットにしてほしい行動を事細かに定義して、機械のためにマシン語を書いていた。しかし生成AIになるとロボットが人語を理解し、日常の言葉で指示ができるようになる。そうなると人が行うことは、目標に対して、それを実現する道を考え、それをロボットや機械ができるように変換、調整して、指示を出すことになる。いわば「監督」の役割である。近い将来、そういう時代が来ることを想定し、ロボットと生成AIを学び、使いこなせるようにしておくことが大切だ。
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