儲かるメーカー改善の急所101項【急所90】作業着の役割 作業着は、見ただけで違いが伝わるユニフォームにせよ。

30年も前の話ですが、コンサルタントになりたてであった私は、国内での仕事はあまりなく、代わりに欧米での仕事に恵まれました。当時アメリカでハーバード大学教授のエズラ・ボーゲル博士が書かれた『ジャパンアズナンバーワン』が出版され日本という国のすごさが紹介され、改善研究所の今井正明先生が米国マグロウヒル出版社から『KAIZEN』という本を出版されたため改善活動を日本から学びたいという会社が多かったからだと思います。
メルセデスベンツには約2年間にわたり毎月一週間指導に行きました。そのほかにもBMWやエレクトロラックスなど日本でもその名前を知っていた大きな会社や中小のメーカーで改善指導をしました。
そこで驚いたのは、作業服がどこもカッコよかったのです。メルセデスベンツの当時の作業服は赤色のつなぎで、履いている皮の安全靴も同じ色の赤でした。組み立て工程で働いている作業者を遠くから見るとベンツに乗り込むレーサーのように見えたものです。
さて、日本の工場では、いまだに作業服がねずみ色というところが多いと思います。作業服がねずみ色なのは、汚れが目立たないからでしょう。しかし冷静に考えるとこれは汚くても構わないという意思表示でもあります。
食品工場や医薬品工場ではまず考えられないことですが、見学者がおらず、見られることを前提にしていないこともその理由でしょう。「うちは機械加工だから」と言う人もいますが、高品質やブランドを売り物にしている工場であればあるほど、それが伝わるカッコいい作業服を使っています。作業着も品質の一部といえるからです。
高い作業服である必要はありません。見た目で品質や他社との違いが伝わるユニフォームにすれば、みんな自然と意識が高まり、製品の品質も上がるでしょう。

■著者プロフィール

【略歴】柿内幸夫 1951年東京生まれ。(株)柿内幸夫技術士事務所 所長としてモノづくりの改善を通じて、世界中で実践している。日本経団連の研修講師も務める。経済産業省先進技術マイスター(平成29年度)、柿内幸夫技術士事務所所長 改善コンサルタント、工学博士 技術士(経営工学)、多摩大学ビジネススクール客員教授、慶應義塾大学大学院ビジネススクール(KBS)特別招聘教授(2011~2016)、静岡大学客員教授。著書「カイゼン4.0-スタンフォード発 企業にイノベーションを起こす」、「儲かるメーカー 改善の急所〈101項〉」、「ちょこっと改善が企業を変える:大きな変革を実現する42のヒント」など。

一般社団法人日本カイゼンプロジェクト

改善の実行を通じて日本をさらに良くすることを目指し、2019年6月に設立。企業間ビジネスのマッチングから問題・課題へのソリューションの提供、新たな技術や素材への情報提供、それらの基礎となる企業間のワイワイガヤガヤなど勉強会、セミナー・ワークショップ、工場見学会、公開カイゼン指導会などを行っている。
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https://www.kaizenproject.jp

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