ハリマ化成グループは、加古川製造所(兵庫県加古川市)で、同社では国内初となる香料原料(ミルセン)の製造設備を建設する。完工は2023年4月を予定。
同社は、松から得られるロジン(松やに)、テレピン油及びトール油を使った製品の製造販売を行ない、ニュージーランドではパルプ製造工程の副生物である粗サルフェートテレピン油(CST)の蒸留事業、香料原料となるCST誘導体、ミルセンの製造販売をしている。ミルセンは、天然資源である「松」から得られるテレピン油の成分「ピネン」を出発原料として製造されるもので、主にアロマオイルや香料の原料として利用されている。
世界的に香料に対する需要が拡大するなか、このほどCSTを出発原料としたピネンからミルセンを製造する設備を国内にも建設することとした。パルプ製造工程から回収するCSTは、原産地のトレーサビリティも容易であり、人権デューデリジェンスの観点からもその市場価値が高まっている。