パトライト、DX営業への取り組みを強化 デジタル技術を生かした新時代の営業を確立に向けて 中核拠点としてSOLUTION SITE 御堂筋を開設

工場や製造現場での生産方式が進化してきたのと同じく、営業や販売手法も時代によって変わっている。コロナ禍の今はSNSや動画、ウェビナーなどデジタル技術を使ったマーケティングと営業との連携が重要となっており、そこへの取り組みの成否が今とこれからの業績を大きく左右する。

そんななかパトライト(大阪市中央区、高野尚登社長)は、2020年にDX戦略推進部門を新設し、全社的にDXへの取り組みを本格化。特にマーケティング・営業において、これまでのアナログ的な手法からデジタルへと大きくシフトさせている。2021年8月にはその中核拠点となる「SOLUTION SITE 御堂筋」を開設。同社のDXはさらに加速している。

2020年、全社を挙げてデジタルシフトを決定 施策を実行

同社は2020年、コロナ禍で事業活動に多くの制限がかかるなか、社内のデジタルシフトへと大きく舵を切った。

特に営業面では、製品サンプルの貸し出しに始まり、商談のオンライン化、動画コンテンツの制作体制の整備と動画専用ページの「パトライトチャンネル」を開設。さらに、同社のIoTソリューションを実践している三田工場と東京IoTラボのオンライン見学会の開催、WEB展示会をスタートさせた。また8月には社内のDX推進部署として「DX戦略推進課」を立ち上げ、これまで各営業がリアルで行っていた活動をデジタルに置き換えることを中心に行ってきた。

そして2021年8月には、それらの施策の中核拠点としてこのたび立ち上げたのが「SOLUTION SITE御堂筋」だ。

DX営業の中核拠点「SOLUTION SITE御堂筋」

SOLUTION SITE 御堂筋は、パトライト本社のある大阪センタービル(大阪府大阪市中央区久太郎町4丁目1-3)の10階に開設。Osaka Metro御堂筋線本町駅に直結したビル内に位置する。

エントランスを入ると、オンライン商談、コンテンツ制作、オンライン工場見学会を行うもの、実機を見せるショールームなど、用途に合わせた部屋が用意され、それぞれの場所からデジタル技術を使って日常的に情報制作や発信をしている。

特にSOLUTION SITE 御堂筋では3つの機能があり、「コンテンツ制作」と「情報発信」、「双方向のデジタル商談」で営業のデジタル化を推進している。

コンテンツ制作は内製できる体制を完備

コンテンツ制作では、専用スタジオを設置し、同社が発信するコンテンツのほぼ100%をここで制作。スタジオにはカメラや照明、マイク、パソコン、グリーンバックなど写真や動画撮影に必要な機材を揃え、カタログやWEBページに掲載する製品写真の撮影からパトライトチャンネルの動画撮影などを行っている。

撮影や編集作業は、基本的にはすべて内製。普段から動画や写真撮影に慣れ親しんだ若手社員を中心にチームを組み、彼らが担当している。

動画に対するニーズの高まりに合わせて動画制作会社も増えていて、そこに外注する企業も多いが、「デジタルになると画像や動画もこれまで以上に数が必要となってくる。従来のように外部の専門家に出していたら時間もコストもかかってしまう。欲しい時に手に入るスピード感が大事であり、そのためには自分たちでやった方が一番早い」という。

ウェビナー、動画で高頻度・多面的に情報発信

「情報発信」では、スタジオで制作したコンテンツをパトライトチャンネルやYoutubeで配信。さらに定期的にウェビナーを開催して情報発信を行っている。

パトライトチャンネルは、同社のWEBサイト内にある1コーナーで、専任営業担当が製品の導入事例や使い方等を解説する動画を掲載している。1動画あたり3分から10分程度の短さで端的でコンパクトにまとめ、すでに100本近くが投稿されていて気軽に見ることができる。

ウェビナーは週に3日午前・午後のライブ放送で高頻度で情報を発信し、さらにYoutubeでは製品のPR動画などを中心に公開している。

魅せる化工場見学などリッチなオンライン商談

3つ目は双方向のデジタル商談。営業担当が顧客とオンラインで商談をする、いわゆる一般的なオンライン商談に加え、SOLUTION SITE 御堂筋を中心に、同社のIoT実践工場である三田工場と顧客をオンラインでつなぎ、3元中継の形でオンライン工場見学会も実施している。

三田工場は、IoTを活用した生産性向上、改善を重ねてきて、2018年から「魅せる化工場」として工場見学を受け入れている(現在はオンラインのみ)。工場見学では、同社のIoT信号灯「AirGRID WD」を使ったシンプルな見える化とそれによる改善の取り組み内容、具体的には3カ月で段取り時間46%削減できた事例などを紹介。さらに、見学後は三田工場の担当者との情報交換会も行われ、会社や自宅にいながらにしてリアルな工場訪問、見学会と同様の体験ができる。

同様の仕組みは、東京のIoTソリューションセンターとも行い、東京のセンターと顧客を結んでIoTソリューションと実機デモを見ながらの商談が可能。またSOLUTION SITE 御堂筋にあるショールームとも連携し、実機の動きを見ながらの商談も可能となっている

DX営業のこれまでの成果は上々。さらなる進化へ

DX営業の肝は、アナログでやっていた営業をそのまま同じようにデジタルでも実施できるようにしてベースを保ちつつ、同時にデジタルならではスピードやコスト、拡散力などを活かした新たなスタイルを確立すること。

同社では、カタログやチラシなど各種資料を動画やデジタル資料にするデジタルコンテンツ化、それらの配布や提供方法を手渡しや展示会での配布から自社サイトをはじめとするWEBへのシフト、さらには商談をリアルな対面からオンライン化、工場見学会のオンライン化など、これまでリアルで実施していた施策をデジタル対応に移行を進めてきた。さらに、それら各種のデジタル施策のための人材とリソースを集約し、DX営業の基地としてSOLUTION SITE 御堂筋を開設した。

同社によると、「三田工場の見学も、IoTソリューションセンターも、動画やウェビナーも、すべて当社がお客様に提供するコンテンツとしての位置付け。さまざまな種類のデジタルコンテンツを豊富に揃え、多方向から顧客にアプローチしている。現段階では、デジタル営業は順調。コロナ禍前は展示会などリアル、アナログで新規客につながるリードを獲得していたが、それがダメになり、現時点ではコロナ禍前の水準まで戻りつつある。アナログと同等の数字をデジタルで上げられるようになっている」とし、これまでの成果は上々。

今後についても「DX営業はまだはじまったばかり、これからさらに強化していく。例えば、HPから問い合わせがあった際、そのまますぐに営業担当とすぐに商談できるような仕組みを整備したい。当社の製品はパッケージ製品が多く、手間をかけずにすぐに導入できるのが特徴だ。直接お問い合わせしてくるお客様の多くは、情報収集よりも導入検討や確認が多く、その熱が高いうちに商談に持ち込めるようにしたい」という。

さらに、国内の他拠点や海外拠点への横展開も視野に入れる。ソリューションサイトを各地に開設し、SOLUTION SITE 御堂筋と国内の各営業所、さらには海外支店との連携した取り組みを強化したいとしている。

https://www.patlite.co.jp/

ANSYS

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