儲かるメーカー改善の急所101項  【急所29】活動を広めるコツ 活動にオリジナルの名前を付けよ。

モノづくりには目で見えるところが多いので、とても分かりやすいですね。しかし見えるところだけではありません。見えないところも実は多く、その見えないところのカイゼンはなかなか進まないのです。

例えば私がカイゼンの中で最も重要なテーマとしてあげている「流れ」は見えるように思われるかもしれませんが、実はほとんど見えません。自分の仕事の中で材料に付加価値が付いていく流れは見えますが、実際には注文を取れた時からお客様の手に渡るところまでが流れですから、見えたとしてもごく一部となります。いくら何でもお客様までは無理…ということでも、工場内だけはすべてが 見えるようにしてほしいと思いますが、いかがでしょうか。停滞の多さが見えればカイゼンが進み、リードタイム短縮と在庫削減が進みます。

さて、見えにくいモノのもう一つは考えです。例えばトヨタ生産システムは世界に誇る日本製のカイゼン・経営手法といえますが、世界中に広まった背景にはトヨタ生産システムの一つひとつの部分に具体的な呼び名があったことがあると思います。例えば手段としては「カンバン」や「アンドン」という名称があり、思想においては「ジャストインタイム」や「ニンベンの付いた自働化」というその一言で全体を理解できる言葉が付いています。

私は指導先でいろいろな素晴らしいカイゼンや技術革新が起きると必ず「この仕事のやり方に名前を付けましょう!」と提案し、ネーミングを決めています。例えば設計を標準化して品種を減らす活動には「設計レス活動」といった感じです。毎回、「標準化して営業に標準仕様の商品を売ってもらってリードタイムを短縮し在庫を減らすあの方法」などといっていては短時間に広めることは難しいと思います。

皆さまの工場の中にはユニークな考えや行動が既にあると思います。もし見つけたら名前を付けることを考えてみてください。

■著者プロフィール

柿内幸夫
1951年東京生まれ。(株)柿内幸夫技術士事務所 所長としてモノづくりの改善を通じて、世界中で実践している。日本経団連の研修講師も務める。
経済産業省先進技術マイスター(平成29年度)、柿内幸夫技術士事務所 所長 改善コンサルタント、工学博士 技術士(経営工学)、多摩大学ビジネススクール客員教授、慶應義塾大学大学院ビジネススクール(KBS)特別招聘教授(2011~2016)、静岡大学客員教授
著書「カイゼン4.0 – スタンフォード発 企業にイノベーションを起こす」、「儲かるメーカー 改善の急所<101項>」、「ちょこっと改善が企業を変える:大きな変革を実現する42のヒント」など

一般社団法人日本カイゼンプロジェクト
 改善の実行を通じて日本をさらに良くすることを目指し、2019年6月に設立。企業間ビジネスのマッチングから問題・課題へのソリューションの提供、新たな技術や素材への情報提供、それらの基礎となる企業間のワイワイガヤガヤなど勉強会、セミナー・ワークショップ、工場見学会、公開カイゼン指導会などを行っている。

■詳細・入会はこちら https://www.kaizenproject.jp/

■儲かるメーカー改善の急所101項

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