先を見通す目と柔軟な対応力を鍛えよう

帝国データバンクによると、2020年は飲食店の倒産件数が780件で過去最多となったという。負債規模別では5000万円未満が79%となり、コロナ禍が中小企業、特に個人商店を直撃した結果だ。製造業は20年夏ごろが底で、9-12月は中国好調と自動車の持ち直しによって回復の途上にあるが、油断は禁物。なんとかここを乗り切って、落ち着いた状態、右肩上がりに成長できるサイクルを取り戻したい

▼数年前、10〜20年後にAIや機械の普及によってなくなる仕事が話題になった。可能性が高いものとして挙がっていたのは、レストランの案内係、銀行や保険の融資や審査担当者、電話オペレータ、レジ係、調査員、ホテルの受付、データ入力作業員、建機オペレータ、測量技術者など。この時は飲食店は入っていなかった。AIや機械が普及しても外食産業は大丈夫だという分析だったのだろう。しかし感染症やパンデミックによってなくなる仕事という分析だったらどうだろう?今の状態を見れば、外食や交通・輸送関連はリストに挙がってくる可能性は高い。基準を変えれば結果は大きく異なる。ここに来てBCP(事業継続計画)の重要性が再認識されているが、企業にはあらゆるリスクをピックアップし、どんな未来になっても揺るがない、または柔軟に対応して乗り切れる仕組みを常日頃から考えておくことが大切だということを学んだ

▼仕事がなくなるという表現は、本来正しくはない。なくなったのではなく、別の仕事、別のやり方に取って代わられたのだ。飲食店についても、人の食事の回数は減っていないが、自炊や持ち帰りに変わったということだ。今は先行きが見通せない時代といわれるが、人間社会の本質的な構造とそこに必要とされる要素・機能は変わらない。しかし時代に合わせて人のニーズは少しずつ変わり、それに最適なサービスも変わる。コロナ禍、デジタル化で人の意識がどう変わっているか。そこにサービスを合わせることが肝要だ。

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