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【市況見通し】電気計測器、5Gや海外インフラ投資 環境規制など追い風

19年以降の電気計測器の中期見通しについて、日本電気計測器工業会(JEMIMA)によると18年度から20年度に右肩上がりで推移し、19年度には6556億円となり、21年度からは低成長に転じて23年度には6189億円になると見込んでいる。

5Gや新興国のインフラ投資、グローバルの環境規制の強化などが需要の拡大の追い風になると予測している。

 

〈概況〉
国内は5G、新素材開発など
輸出はアジアのインフラ需要増に期待

18年度の電気計測器全体は、半導体・IC測定器と5G向けの通信用測定器が好調で、前年度比7.8%増の6473億円に達した。19年度は米中貿易摩擦の悪化による下振れ懸念があるが、5G関連のインフラ整備、自動車業界でのEVへの研究開発投資、環境分野でのアジアでの需要増が見込まれている。電気計測器、電力量計、環境測定器、放射線計測器が微増となり、トータルで6556億円を見込んでいる。

20年度以降は、プラス要因として5G関連、自動運転技術の技術開発、化学分野での新素材、二次電池などの需要があり、マイナス要因として電力量計のスマートメーターへの取替需要がピークを過ぎ、年平均成長率は1.4%減にとどまる見込み。21年度に6421億円、22年度に6436億円、23年度は6189億円になると予測している。

JEMIMA「電気計測器の中期見通し2019〜2023年度」

 

〈PA計測制御機器〉
流量計、デジタル計装制御システムが拡大
海外売上高増加に期待

PA計測制御機器は、DCS(分散制御システム)や流量計、温度計、調節計、記録計などが含まれる。

18年度のPA計測制御機器の売上は、前年度比1.7%増の2525億円だった。輸出では中国やASEANのインフラ需要拡大や半導体・液晶関連素材への投資が活発だった。国内は官公需で災害復旧・復興関連事業に投資が集中してPA計測制御機器への投資が大幅減となった。民需で化学分野の高機能品や自動車関連材料が好調で大幅に増加した。19年度は米中貿易摩擦の影響を受けて輸出が減少の見込み。国内は5Gや高機能品への投資が期待されるが、全体としては0.2%減の2519億円となる見込み。

20年度以降は、東京オリンピック・パラリンピックへの投資がひと段落し、貿易摩擦も懸念材料だが、各国の環境投資、化学の新素材などへの需要が期待される。

製品別では、発信器として流量計の伸びが著しく、18年度に343億円に達した。このうち電磁流量計が3分の1となる102億円を占めている。プロセス用監視制御システムでは、デジタル計装制御システムが580億円と拡大傾向にある。

 

〈電気測定器〉
5G、エネルギー管理需要によって追い風

電気測定器はオシロスコープやスペクトラムアナライザ、信号発生器など汎用測定器のほか、通信用測定器、電圧・電流・電力測定器などエネルギー管理用測定器が含まれる。

18年度の売上は、前年度比8.3%増の1198億円。世界的な5G投資と自動車のV2X通信が好調で通信用測定器が25.5%増の409億円と急拡大し、汎用測定器も5Gや電気製品の生産や検証解析が好調で1.2%増の426億円となった。19年度は引き続き通信用測定器と汎用測定器が好調で、エネルギー管理用測定器もインバータやバッテリなどの測定需要の増加、IoTやウェアラブルデバイス等の微小電力で動作する機器の検査、再生可能エネルギー向けなどの需要が見込まれ、1268億円に拡大。20年度以降も年平均成長率2.0%増の右肩上がりで成長し、23年には1375億円になると見込まれている。

主要製品別では、電圧・電流・電力測定器はEV開発や充電インフラの整備、スマートシティ、ZEBとを好材料として年平均成長率2.7%増で拡大。5G関連需要は関連製品の伸びを支え、移動体通信用測定器は3.3%増、有線通信測定器、光測定器は2.6%増で23年度まで拡大する見通しとなっている。

 

〈環境計測器〉
海外の環境規制強化で売上拡大

環境測定器は、大気汚染計測器と水質汚濁計測器、騒音計、振動計、自動車公害測定器が含まれる。

18年度の売上高は、前年比16%増の111億円。海外新興国の経済発展と環境規制の強化から設備投資が増加して大気汚染、水質汚濁計測器がいずれも拡大。特に水質汚濁計測器は22%増の71億円となった。19年度は拡大して115億円となる見込みだが、それ以降はマイナス成長で23年度には111億円になると予測している。

大気汚染計測器は、国内はリプレースが中心となり横ばいから微減で進み、海外はASEANやインド、中国などで環境規制の新設や強化によって増加傾向にあるが、設備投資や公共事業の減少から横ばいで推移する見通し。水質汚濁計測器も海外で需要が見込まれるが、一方で中国を中心に全窒素・全りん計の需要が一巡し全体としては微減で進むと見られている。

 

〈放射線計測器〉
原子力施設の再稼働によって微増傾向

放射線計測器は、放射線モニタや検出器、応用計測器などが含まれる。18年度の売り上げは185億円で、うち約半分の92億円を放射線モニタが占め、57億円を放射線応用計測器となっている。19年度は微増の192億円で、23年度までは原子力施設の再稼働の需要などから微増となり、23年度には215億円に達する見込みとなっている。

 

〈電力量計〉
スマートメーターの需要ピークが過ぎ、市場規模は縮小へ

電力量計は、16年度に開始された電力自由化にともなうスマートメーターの前倒し導入が影響し、16年度にピークを迎えてからは減少傾向に入り、18年度は前年度比11.7%減の799億円となった。19年度は、低圧計器で各電力会社のスマートメーター導入による取替需要と高圧計器の増加によって807億円と伸びるが、20年度以降は年間平均成長率マイナス27.5%と大幅に減少し、23年度には317億円まで縮小する見込みだ。

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