【2020年年頭所感】日本工作機器工業会「萎縮せずイノベーション徹底」寺町彰博 会長

2020年1月8日

日本工作機器工業会 寺町彰博 会長

 

あけましておめでとうございます。

年頭に際し、所見を述べさせていただきます。

昨年の世界経済は、米中経済摩擦をはじめとする米国と各国間における経済摩擦や英国のEU離脱協議の難航など、保護主義やポピュリズムの動きが見られる中、先行きに対する不透明感が高まりました。

日本に目を向けますと、令和という新しい時代に入り東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた準備が進む一方で、相次いで発生した台風や豪雨が各地に甚大な被害をもたらしました。しかしながら、そのような中で行われたラグビー・ワールドカップにおいて日本代表が史上初の決勝トーナメント進出を果たしたことにより、多くの希望と勇気がもたらされた1年でもありました。

世界経済の先行きに不透明感が高まり厳しい受注環境が続く中、AI、IoTなどのデジタルテクノロジーや自動化・ロボット化の進展を背景に、私たちのビジネスチャンスは広がっています。そのような中、私たちは萎縮せずイノベーションに徹底的に取り組んでいくことが重要です。ものづくりの世界において、インダストリー4.0などの考え方で重要な「見える化」や「自動化」が進むと、機械装置だけでなく、それを構成する部品やツールなどにも高品質で壊れないことが求められます。それはまさに日本の「強み」であり、私たちには、この「強み」を保持しながらイノベーションを起こしていくことが求められるのではないでしょうか。

しかしながら、日本ではイノベーションが遅れているといわれています。それは新たなものを生み出しても、何か問題が起きると、過去に形成されてきた安全、安心、高品質というような画一的な基準で評価され、そこから外れると非難される風潮にあることも一因と考えます。従って、評価のものさしを多様化させ、これまでの延長線上のものなのか、新たな挑戦なのかを皆で評価し、新たなチャレンジやイノベーションを後押ししていくことも、日本においては必要ではないでしょうか。

これらを実現し、日本の「強み」をさらに磨きながら、イノベーションを起こすことができれば、必ずや私たちはグローバル競争の中で打ち勝ち、世界の製造業を牽引していくことができるものと考えております。

従いまして、当工業会といたしましても、会員の皆様と強い信念を共有するとともに、新たなものを徹底的に開発、提案し、業界の発展に寄与してまいる所存です。

最後になりましたが、会員企業様の益々のご発展と皆様のご健勝とご多幸を心より祈念し、年頭の挨拶とさせていただきます。

 
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