RPAを製造業でどう活かす? 面倒な業務処理やシステム連携を自動化するツール

2018年11月15日

最近よく聞く「RPA(ロボティックプロセスオートメーション)」。

産業用ロボットを取材している身としては、RPAが出てきて、急にロボットに取り組む企業が増えたと思ったら、実はRPAだったということがよくあり、ちょっと困惑しています。

RPAは人手で行っている業務対応をコンピュータで自動化してしまおうというもので、特に企業のバックオフィス、金融や保険業界などで採用が進んでいる自動化です。

11/15にRPAメーカーのKOFAXの発表会に(門外漢ながら)出席し、プレゼンを聞いていたら意外に製造業でも使える(使われている)んだなーと実感したので、その感想をお届けします。

世界的なRPAメーカーKOFAX 

KOFAXは1985年にアメリカで創業し、現在では30カ国1500人の従業員がいる世界的なRPAメーカーです。VISAやING、ドミノピザ、アウディなどで採用されていて、日系企業でも三菱UFJ銀行が同社のRPAを採用しています。パートナー企業もマイクロソフト、SAP、オラクル、富士通など世界に名だたる企業ばかり。自動化の波に乗り、業績も順調のようです。

日本でのRPAへの誤解 実はもっとスゴイもの

RPAというと、マクロの自動実行やレポート作成、チャットボットみたいなものだと思っていましたが、実はそれはRPAができることのごく一部でしかないそうです。日本ではRPA=マクロ自動実行やレポート作成くらいのものとの認識が根強いそうです。

でも実際にはできる業務や処理はもっと多いどころか、人が行っているような処理はすべてできたりするそうです。紙や文書で受け取ったデータ(非構造データ)をシステムで処理しやすい構造データに変換する処理や、その内容を精査して認証や査定をする処理、基幹システムや他のシステムと連携して自動で流し込む処理業務など。

人が目で見て判断したり、手で実行処理をしていたりするものを自動化できる。それがRPAの本来の力のようです。

RPAは製造業でどう使えるのか?便利になるのか?

じゃあ製造業でどう使えるの?という話ですが、
同社のCSOであるクリス・ハフ(Chris Huff)氏とセールスディレクター河上勝氏に聞いたところ、

クリス氏は「製造業は多くのパートナー企業と巨大なネットワークを持ち、お互いに情報をシェアしながら業務を行っています。そのつながりは、人同士のコミュニケーションやデータ入力して行われるものであり、その作業の部分はRPAにまかせられるでしょう」と教えてくれました。

その内容を私はこんな風に解釈しました
「製造業は色んな企業や人とつながりながら仕事をしているが、実は受発注や色んな処理、情報の受け渡しや共有などの業務はメールや電話、文書の送受信など人が媒介となって判断と手を動かして行っている。そういう手作業はロボット化できるんじゃない?そこで工数を削減し、人はもっとクリエイティブな仕事、何かを生み出すようなことに時間を使おうよ」と。

確かに製造業は業務の幅が広く、色んな処理をしなければいけません。無為な作業に手を動かしていることも多く、それに時間をとられることもしばしば。そういうものを減らしていければ、もっと企業の利益に直結するような仕事ができると思います。この考え方は製造現場における自動化、省力化と同じですね。

また河上氏はコピー機の例を挙げて説明してくれました。

「例えばコピー機のトナーが切れたらお客様は交換と同時にトナー補充の連絡をメーカーに行います。メーカーでは注文を受けたら、人手で在庫を確認し、配送を手配し、受発注処理を行っています。この業務ひとつを取っても、受発注システム、在庫管理システム、配送システムなど色々なシステムにまたがり、人手で連携させています。これをRPAでつなげれば、自動で早く処理ができるようになります」

確かに業務と業務の間には人が必ず存在し、「業務を受けて、内容を確認して、次の業務へ送る」という処理作業は人が行っています。人でなければいけない高度の業務判断が必要な処理以外の、誰でもOK、問題ない処理でも、そこは人が行っているのが現状です。ここをRPAに置き換えられれば人の作業はもっとラクで効率的になるだろうと想像できます。

またKOFAXの場合は、BOMやERP連携にも優れ、図面のようなデータ処理も得意とのこと。3DCADで設計したデータを、製造や保守サービス、販売にいたるまでうまく活用していきましょうという風潮がありますが、そのあたりにも使えそうだと思いました。

RPA=つながったシステムに流れを作るもの

という話を聞いた後、こんな風に考えました。

いまシステム同士は接続されている・つながっているが、その間には流れがない・流れていない状態。その流れを作る、情報を受け渡す作業の多くは人手で行っている。RPAはその人手作業を自動化するツールであり、現実の機械で言えばポンプのようなもの。

すべてがRPAでできる、適しているとは考えていませんが、一部はRPAにしてもいいはず。これは製造現場におけるIoTやロボット化と同じ。そう考えると製造業におけるRPAはもっと活用できる領域がありそうです。

★追記
KOFAXではRPAのフルサービスを12カ月無償トライアルできるそうです。太っ腹ですね
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参考:KOFAX