「Japan IT Week 春 2018」IoT/M2Mトレンドは機能拡充化と必要十分な機能の絞り込みへ

ITの専門展示会「Japan IT Week 春 2018」(主催=リード エグジビション ジャパン)が、5月9日(水)~11日(金)の3日間、東京ビッグサイトで開催された。「Japan IT Week 春 2018」を構成する「第21回 組込みシステム開発技術展」「第7回 IoT/M2M展」の中でも注目度の高いブースを取材し、先端技術や製品を写真と解説つきで取材レポートをお届けする。

▼「第21回 組込みシステム開発技術展」「第7回 IoT/M2M展」出展社ブースを取材したレポートをご覧いただけます。Japan IT Week 2018 取材レポート

「Japan IT Week 春 2018」の見どころ
今回は、これまでと比べて、IoT/M2Mに関する「ソリューションの機能」や、「デバイスのスペック」などが充実してきており、必要なパーツは出揃ってきた感がある。また、経験を積み実績をあげてきたソリューションやデバイスの企業間で連携する動きも強くなって来ているように見受けられた。

一方で、新しい潮流として見えてきたのは、より高度なテクノロジーを用いて機能を拡充していく方向性とは逆に、導入企業の実力や実情に合わせた必要十分なものを提供していくIoTソリューションである。例えば、工場内の分析でExcelでも出来るような基本的な分析に絞り込む、複雑で大きいデータは扱わないことにより、全自動化やプログラムレスで利用者が自分で出来るようにすることで、POC(概念検証、実証実験)で7割以上が頓挫すると言われるIoT導入の成功率を高めるアプローチが目立った。プログラムレスをうたうソリューションの多くは、プログラムは書かなくて良くても、出来ることが多すぎるが故に、かえって使いこなすことが困難だという背景によるものだ。このアプローチが唯一の正解ではないが、少なくとも、IoTにより生産性向上、コスト低減、品質向上などを目指す企業にとって選択肢が増えている。

また、デバイスに関してはiPhoneなどの汎用品を利用したり、モジュールの標準化・プラグイン化が進んできており、毎回ハードウェアを一から開発しなくても良くなってきている。

IoTは昨年から今年にかけて急激に進化している。中小企業を含む全ての企業がIoTを導入できる状態になりつつあり、導入をためらっていると海外企業に取り残されかねない。

▼「第21回 組込みシステム開発技術展」「第7回 IoT/M2M展」出展社ブース取材レポートをご覧いただけます。Japan IT Week 2018 取材レポート

取材レポート掲載企業

  • 株式会社ネクステッジテクノロジー
    既存アプリケーションをそのままタッチレス化できる『aeroTAP』や
    カラー画像と深度画像を同期したまま取得できる3Dセンサーをデモで
  • 株式会社セゾン情報システムズ
    日本電産と共同開発、90日で成果を出せるFAの
    「見える化」支援サービス『Simple Analytics』や『HULFT』など
  • 東京エレクトロン デバイス株式会社
    異常判別プログラム自動生成マシン『CX-M』など
  • 株式会社グレープシステム
    全世界で展開するIoTプラットフォーム『MURANO』を使用した
    様々なデモなど
  • 日本システムウエア株式会社
    Toami Vision Series 「Motion Vsion」、Toami×HULFT、
    Toami × FUZORなど
  • 株式会社カウベルエンジニアリング
    工場稼働モニタリング『ファクモニ』、
    IoT/M2M情報変換機『コンベリオ』、 IoT情報キャプチャ機など
  • ファナック株式会社
    大容量・長寿命・安全・環境に優れた、
    大容量ニッケル水素蓄電池『メガトワイセル®』を開発
  • 株式会社ジェイテクト
    JTEKT-SignalHop、TOYOPUK-Hawkeye、TOYOPUK-AAAなど
  • 株式会社コンテック
    リアルな産業用IoT機器
    『CONPROSYSシリーズ』など
  • 株式会社ニシヤマ
    「パトロール業務のモバイル活用」
    「ウェアラブル/現場端末が利用できるTV会議環境」など
  • 杉原エス・イー・アイ株式会社
    位置情報と気体濃度の可視化ソリューションなど
  • 安川情報システム株式会社
    工場向けネットワークセキュリティサービス
    「MMsmartSecurity」など
  • 株式会社ネットレックス
    あらゆるモノを管理するクラウドサービス「Convi.BASE」
  • 株式会社アスタリスク
    iPhone/iPod touchとLightnig接続するだけで本格的バーコード
    リーダーやUHF帯RFIDリーダーライターデバイスとなる『AS Reader』
  • エレックス工業株式会社
    超小型IoTセンサーモジュール
    『μPRISM(マイクロプリズム)』
  • ハギワラソリューションズ株式会社
    ディー・クルー・テクノロジーズ社「リーフモジュール」など
  • 東芝メモリ株式会社
    SDメモリーカード「Flash Air」を使用したIoTソリューション
  • ウイングアーク1st株式会社
    IoT対応の生産実行システム(MES)の短期導入の
    クイックスタートMESアプリケーション「MESOD」

 

Japan IT Week 春 2018
年に3回開催されるITの専門展示会。今年は以下の13の展示会で構成された。

  • 第27回 ソフトウェア&アプリ開発 展(SODEC)
  • 第23回 ビッグデータ活用展 春
  • 第21回 組込みシステム 開発技術展(ESEC)
  • 第20回 データストレージ EXPO(DSE)
  • 第15回 情報セキュリティ EXPO 春(IST)
  • 第12回 Web&デジタルマーケティング EXPO 春(Web-Mo)
  • 第10回 データセンター展 春
  • 第9回 クラウド コンピューティング EXPO 春(クラウドジャパン)
  • 第8回 モバイル活用展 春
  • 第7回 IoT/M2M展 春
  • 第6回 通販ソリューション展 春
  • 第2回 店舗ITソリューション展 春(STOREX)
  • 第1回 AI・業務自動化 展 春
  •  

    開催概要

  • 展示会名:Japan IT Week 春 2018
  • 会期:2018年5月9日(水)~11日(金)
  • 会場:東京ビッグサイト
  • 主催:リード エグジビション ジャパン株式会社
  • http://www.japan-it.jp/

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