【SCF・計測展特集】FA関連機器 最新製品・技術の動向

▼FAセンサ IO-Link活用に注目
FAセンサは、物の有無や計測、判別など多岐にわたる役割を果たしている。FAセンサでも市場が大きく代表的な光電センサは、LEDや半導体レーザを光源にした非接触センサとして主流となっている。物体の有無検出だけではなく、段差判別などができるタイプも低価格化が進み、変位センサからの置き換えも進む。

もうひとつの代表的な近接センサは、もともと耐環境性が良く、標準価格で1万円以下とコストパフォーマンスに優れている。6ミリ角の超小型タイプや、オールメタルタイプも増え、金属体、非金属体の混流ラインでも使用できる。

最近はセンサのデータ通信としてIO-Linkの活用が注目されている。センサ内部の情報にアクセスでき、リアルタイムで利用できることから、最適制御や予知保全など利用領域が広がっている。

▼産業用ロボット 垂直多関節ロボット需要増
産業用ロボットは、JIS(日本工業規格)によると「自動制御によるマニプレーション機能または移動機能を持ち、各種の作業をプログラムによって実行でき、産業に使用される機械」と定義されている。

シリンダや直動スライダのような単軸ロボット(1軸)から、単軸ロボットを組み合わせた直交ロボット(2~4軸)、XYZ方向に動く門型(ガントリー型)等の3軸ロボット、スカラロボット」と呼ばれる水平多関節ロボット(4軸)、パラレルリンクロボット(4~6軸)、など多岐にわたる。

最近はアーム型の垂直多関節ロボット(6軸以上)や、安全柵不要の協働ロボットや小型ロボット、AGVが高度化した移動搬送ロボットなどが活用の場を広げている。また、ハンドや画像認識カメラや力覚センサなど周辺機器の進化が著しく、これらを組み合わせた多様なアプリケーション開発が行われている。

▼PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ) 国際標準言語 動き活発
PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)の用途は多様化しており、もともとのリレー制御の代替えから、「モータ制御」「温度制御」「情報処理」といった装置・設備を取り巻くあらゆる処理で使われている。産業用タッチパネル、産業用PCなどと組み合わせて使用されるケースが増えている。

プログラミング言語の多様化ニーズも高く、プログラミング言語の標準化、ソフトウエアの再利用、開発期間の短縮に向けて、国際標準言語「IEC61131-3」を活用する動きも活発化している。

Ethernetベースの産業用オープンネットワーク機能への対応も進んでおり、CPUへの内蔵や、複数のネットワークに対応したユニットをそろえるメーカーが増えている。データ処理能力や上位DBとの接続性も向上している。

▼インバータ クラウド活用し保守管理
インバータは、直流電流を交流電流に変換することで、モータの効率を高めることができることから、省エネ化につながるとして採用が増えている。

最近のインバータは、1台で誘導モータと同期モータの両方に対応でき使い分けが不要になっている。同時に操作性も向上しており、制御パラメータ操作なしで使用できるように、ポンプ、コンベア、昇降機などの用途を選択するだけで自動的に設定できる製品も出ている。さらに、クラウドを活用し、スマホでパラメータの操作や、保守メンテナンス情報の履歴管理などもできるようなサービスも始まっている。

インバータの効率化をさらに高める新しい素子の実用化も進んでいる。

インバータ同様に、エネルギーの効率化につながるマトリックスコンバータの用途も注目されている。

▼サーボモータ 複雑な制御 容易に設定
サーボモータは主に工作機械やFPD製造装置、食品機械等の位置決め用途として使用されているが、最近は特に製造業・非製造業におけるロボットの需要が拡大している。

用途が拡大している大きな要因は複雑な制御を容易に設定できるオートチューニング機能で、ワンタッチで共振制御などを抑え、最適、かつ高精度な調整が可能になる。

精度のポイントとなるエンコーダの高分解能化が著しく、22ビットが標準で搭載されている。しかし一方で、エンコーダレスで小型化を志向する動きもあり、用途での選択が進みそうだ。

最近は通信ネットワーク化とセーフティ機能の搭載が増え、IoT連携が焦点となっている。通信ネットワークはEthernet技術をベースに高速化対応となり、セーフティ機能もIEC規格に準拠が増えている。またIP67対応品の増加や、リニアサーボモータによる小型軽量化、高トルク・低発熱のDDモータ等にも注目が集まっている。

▼操作用スイッチ DC電流対応の開発進む
機器のインターフェイスを担う操作用スイッチは、用途や機能によって多種にわたる。

操作用スイッチ全体としての傾向は、微少電流化、薄型化、高輝度化、それにDCタイプの高電流化である。

このうち、DCタイプの高電流化は、自然エネルギー、中でも太陽光発電の普及に伴うDC機器の増大、EV(電気自動車)に対応した充電関連インフラでの需要増などが背景にある。DCの高電流でのスイッチ切り換え技術はACに比べ接点への負担が大きいことが背景にあるが、今後DC機器の効率性の良さなどから確実にDC切り換えスイッチ需要が確実に拡大するとして、開発が進んでいる。

高輝度化はLEDの技術改良で格段に進んでいる。スイッチの薄型化、省エネ化にもつながっており、メンテナンスコストの削減効果も含めるとその波及効果は大きい。

▼PD(プログラマブル表示器) エッジ用途として採用増
(プログラマブル表示器)は、もともとは操作スイッチ、カウンタ・タイマ表示の代替えとして活用が始まったが、コントローラの稼働監視やモニタリングなど利用されるシーンが増えている。PDに各種制御機器とプログラムレスで通信できるよう、通信ポートと通信プロトコルを搭載する動きも活発。より多く「見える化、生かせる化」でき、エラー・ステータス・位置情報などの有益な情報を膨大に伝達することが可能。IoTにおける機器の操作とコントロールを兼ね、エッジコンピュータとしても使われている。

位置合わせや機器調整時の連続運転などもPLCを使用しなくても可能なほか、トラブル時の内容把握時間の短縮や簡単な現地調整、システム全体の稼働状況の把握もできる。マルチタッチやジェスチャー機能の搭載も増えている。バックライトのLED化など、メンテナンスフリー化も進んでいる。

▼FA(産業)用コンピュータ ITをつなぐ重要機器に
FA(産業)用コンピュータは、工場の生産設備から社会インフラの上下水道、鉄道、交通、通信まで幅広い分野で使用されている。長期間の安定した製品供給と24時間の連続稼働、さらに、使用周囲環境に左右されない頑強性が求められる。最近のFA(産業)用コンピュータは、処理スピードの高速化に加え、小型化が著しく、一層用途を広げている。

新しいものづくりコンセプトの中でFA(産業)用コンピュータは上位システムとしての制御から、センサやIOなどの収集用エッジコンピューティングとしての役割を担い、FAとITをつなぐ重要機器として注目を集めている。OSもWindows、Linuxなど、用途によって使い分けされており、WindowsOSとリアルタイムOSを同時に処理することも可能になるなど、使いやすさが増しつつある。

▼産業用イーサネットスイッチ 耐環境性能で安定稼働可能
産業用イーサネットスイッチは、Ethernetベースの産業用オープンネットワークの普及や、製造現場で流通する情報量の増大に伴い市場で普及している。

OA現場で使われるイーサネットスイッチとの明確な違いは「耐環境性能」と「安定性」。特に耐環境性能は、制御盤内に設置されることも多いため、マイナス40~75℃といったスペックの製品まで登場している。安定性は「耐ノイズ性」も重要な要素になっており、EMCの工業規格に準拠し、ノイズに強く、またスイッチ自体がノイズを出さない仕様となっている。また、設置環境にも配慮がされていて、DINレール取り付けやDC24V給電、ネジ端子による電源接続、各Ethernetポートのシールド対応等がされている製品が多い。ULやCEなど海外規格取得やPoE、QoSなどの機能も搭載されているものも多い。

▼配線接続機器 「つなぐ」役割 重要に
端子台、コネクタ、配線資材などの配線接続機器は、「つなぐ」の役割を有していることから、注目を集めている。

端子台は、配線作業の効率化と設置スペースの削減がポイントとなっている。配線作業では、スプリング式の結線方法の省力効果が実証されたことで、小電流用途に加え、大電流用途でも採用が増える傾向にある。ただ、日本独自の「丸端・Y端」の用途は依然多いだけに、まだしばらく主流となりそうだ。スプリングと丸端のハイブリッドタイプも開発されており、今後の採用動向が注目されている。

コネクタは、接続信頼性向上と小型化がポイントであるが、高速、かつ大容量通信への対応も重視されている。車載、生産設備、さらに4K・8Kなどの画像関連への用途が広がっている。材質も多岐にわたり、耐環境性も重要なポイント。

▼ボックス・ラック・キャビネット 熱とセキュリティ性重視
ボックス・ラック・キャビネットなどの筺体は、データセンターからビル・工場など受配電用、各種機械・装置の制御盤用まで幅広い分野で使用されている。

IoT関連の投資拡大や、東京オリンピック・パラリンピックに向けた投資なども追い風となっている。

材質はスチールからアルミ、樹脂、ポリカネートなど多様であるが、基本はスチールが多く使用されている。

現在の開発ポイントは熱対策、EMC対策、耐震対策、セキュリティ対策、それの収納・組み立ての容易さなどが重視されている。

中でも熱対策は、ファンや冷却器の効率的な配置で、各社はノウハウを駆使している。熱だけでなく、埃、水分、塩分などへの考慮も行っている。

収納・組み立ても、簡単な作業性と強い耐力を確保するために、筺体の設計段階から工夫している。

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