安川電機 新型アーク溶接ロボット 高速動作・省スペース実現 可搬質量もアップ

安川電機は、アーク溶接ロボット(ARシリーズ)の新たなラインアップとして、動作速度の高速化、省スペース化、可搬質量アップによってさらなる用途最適化を実現した「MOTOMAN-AR1730」(可搬質量25キロ、最大リーチ1730ミリ)を、5月29日から発売した。価格はオープン。

新製品は、各軸動作速度を従来機種比で最大30%アップ。ロボット手首軸を短くし、基本軸の移動量を最適化することで、タクトタイム短縮を実現する。また、新たな軌跡制御の採用により、軌跡誤差を80%減少。テスト運転・プレイバック時も動作速度変化によらず同じ軌跡で動作する。

形状は、周辺設備への干渉を低減するスリムアームを採用。コンパクトボディーながら業界トップクラスの動作範囲を実現している。溶接品質を向上させる各種機能、サーボトーチなどを搭載可能で、中空アーム採用により、トーチケーブルをアーム内に収納できるうえ、可搬質量を従来機種24キロから25キロに強化しており、アーク溶接に加え溶接後のワーク搬送も1台で対応することが可能となっている。

さらに、溶接時に飛散するスパッタや粉じんなどの堆積を少なくする丸みを帯びた耐環境デザインに、手首軸はIP67を標準採用するとともに、ロボット旋回軸(S軸)上部のケーブル出口部を密閉構造とすることでスパッタなどの異物侵入対策を強化しており、従来機種と比較して外乱に強い構造となっている。

加えて、従来機種では2本必要だったロボットとコントローラ間の接続ケーブルが1本のみとなり、設備立ち上げ時間を短縮するとともに、配線の少ないすっきりとした設備を実現する。

しかも、マニピュレータ内部の通信線の断線や各軸サーボモータのエンコーダ異常が発生した際には、プログラミングペンダント上に異常アラーム(該当ロボット軸の通信エラー)を表示し、異常箇所を特定しやすくなっている。そのうえ、通信線の断線時の仮復旧や異常箇所特定のための仮配線を行えるマルチポートが各部位に配置されており、仮復旧・仮配線にかかる時間が短縮できるなど、メンテナンス性にも優れている。

その他、同社最新型溶接電源MOTOWELD-X350と組み合わせることで、溶接トーチ角度変化に応じて適切な溶接波形調整を自動で行うことができ、交流ユニット(XACU)(オプション対応)を追加すると、板厚の下限を従来の1.0ミリから0.5ミリまで高性能化した交流溶接に対応可能となる。

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