最新技術動向を語る 第4次産業革命(3) 伊本 貴士

エッジが必要な理由

これまでのデータは、全てインターネット上(クラウドネットワーク上)に存在する高性能のサーバに集められ分析をするというのが一般的でした。

一方、最近流行になりつつあるエッジコンピューティングという考え方は、データをインターネット上にあるサーバに送るのではなく、エッジと呼ばれる現場(例えば工場の中など)に存在する高性能コンピュータに送ってデータ分析を行うという考え方です。

時代錯誤のように思えるかもしれませんが、IoTの世界においてはデータ分析した結果を迅速に行い制御に用いるという「迅速性」が重要になります。

例えば、自動車の運転アシストなどを考えた場合、制御がインターネット接続の状況やデータ送受信速度に依存するなどは話になりません。

機械の故障を人工知能で予知する予知保全に関しても同様です。

つまり、今後工場や製品の中に設置されるコンピュータには、これまでの省電力性や耐久性に加えて、より高性能なスペックが求められます。

エッジに該当するコンピュータに関しては、世界中でさまざまなコンピュータメーカーが開発を行っていますが、まだまだ研究段階であると同時に、市場は拡大していくと考えられています。

いもと・たかし
メディアスケッチ株式会社代表取締役。IoT検定制度委員会技術主幹。サイバー大学客員講師。サートプロ株式会社IoT技術講師。メディアスケッチ株式会社にて、IoTの技術コンサルタントとして企業のIoTプロジェクトの企画・推進、ベンチャー企業の育成支援を行っている。また、さまざまな企業と共同で新しい技術を取り入れた製品に関して共同研究開発を実施。サイバー大学、日経技術者塾、サートプロIoT講座などでIoTに関する技術教育を行う傍、全国にて企業のIoT推進や技術動向に関する講演活動も行う。

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