矢野経済研究所 次世代監視システム普及予測 製造工程、インフラなどモニタリングが先行

2016年12月21日

矢野経済研究所は、IoTを活用した監視システムの普及を予測した「次世代型モニタリングの可能性調査」を公開した。次世代型モニタリングは、工場・製造をはじめ社会インフラや防災分野に普及し、健康管理に広がると予測している。

次世代型モニタリングとは、IoT関連テクノロジーを活用した遠隔監視システムで、センサネットワークやM2Mなどで収集した膨大なデータを、クラウドやビッグデータなどの技術で集積し、解析・アナリティクス・AIテクノロジーなどを用いて分析・判断・評価を行う仕組みを指す。
工場・製造分野では、2020年頃までは、組み立て製造業やFA機器・ロボット導入工場、プロセス製造業(プラント)などの大手企業が主導し、年商規模500から2000億円程の中堅・準大手メーカーが普及の中心になる。30年頃からは中小メーカー分を含めたほぼすべての製造機器・設備で次世代型モニタリングが標準設備となり、その活用が見られるとしている。
社会インフラ・防災分野では、20年頃までは、人命にかかわる領域や社会的な影響が甚大な領域から優先的に適用され、短期的には冠水や河川管理、のり面監視など防災関連での導入が見込まれる。2020年以降は、高速道路や直轄国道、鉄道を中心とした主要なインフラ構造物への導入が始まる。30年前後には地方自治体レベルに普及するとしている。
現場作業者向けの健康管理(ヘルスケアモニタリング)分野は、16年頃から建設業を中心にテスト導入や実証試験が始まっていて、比較的早い時期に普及期に入る。20年頃までには、大手ゼネコンの建設現場作業者、長距離ドライバーなどの健康管理および安全管理に活用され、30年頃までに、中堅規模ユーザーへの浸透や、製造業や警備業、倉庫業、電力・ガス施設などでの適用業務・業種の拡大が進み、多くの作業現場において普及する。30年頃には、現状の定期健康診断や産業医の配置、ストレスチェックの義務化といった取り組みと同様に、従業員の健康管理での標準の扱いになる可能性もあると予測している。