ヤマハ発動機 複数ロボットを統合制御 プラットフォーム開発

IoT・スマートファクトリー

ヤマハ発動機は、1台のコントローラで複数のロボット製品を統合制御できる自動化システム「Advanced Robotics Automation Platform」を開発し、対応製品(単軸ロボット、スカラロボット、リニアコンベアモジュール、画像処理機能一体型カメラ、コントローラ)全91機種、202品目を12月1日から発売する。

全91機種、12月1日発売

従来はロボットごとにコントローラが必要だったが、新システムを活用することで対応する各種ロボット製品や周辺機器を、1台のコントローラで統合的に制御することができるため、2軸の直交ロボットとリニアコンベアモジュールを組み合わせ、あたかも直交3軸ロボットのような応用動作も可能。新システムにより、自動化ラインの設計の簡素化およびコスト削減、スペース効率の向上などが見込まれる。対応製品は順次拡張していく。
中心となるコントローラ「YHXシリーズ」は」3次元補間など多様なモータ制御に対応した「ドライバユニット」、多軸駆動に必要な動力を配線レスで供給可能な「大容量パワーユニット」、周辺機器を接続する「リモートIOユニット」、「ゲートウェイユニット」で構成される。 各ユニットを横に連結できるスタッキング構造を採用したほか、IEC61131-3にも準拠した高性能PLC機能を内蔵し、汎用性の高いロボット言語を新開発、産業用フィールドネットワークにも対応している。 ホストコントロールユニットやドライバユニットを含む代表的な構成では、PROFINET・EtherNet/IP・EtherCATのマスター・スレーブとして使え、接続アダプターを使えばCC-Link・DeviceNetのスレーブとしても使えるため、ヤマハ製品だけではなく他社製品と組み合わせたシステム構成も可能。操作は全面タッチパネルの「プログラミングパッド」にて簡単に行える。
リニアコンベアモジュールの新製品「LCM-X」は、従来製品から構造を一新。新開発のリニアモータ、センサモジュールおよび本体内蔵一体型モータドライバの採用により、モジュールの高さ、スライダ間ピッチとも従来の約半分とする一方、加減速度・停止精度ともに向上している。また、原点復帰が不要な完全アブソリュート方式を採用した。
スカラロボット「YKX」シリーズは、完全ベルトレス構造と駆動系の強化により、さらなる高剛性かつ高速な動作を実現、単軸ロボットはステッピングモータ仕様の「YLE」シリーズと、高効率で高精度な研削ボールねじを、全品種に標準採用したACサーボモータ仕様の「GX」シリーズを開発。
さらに同社はマシンビジョン市場にも参入、画像処理機能一体型カメラ「YFAEYE(ワイ)」も発売し、カメラ単体でビジネスも視野に販売拡大を狙う。

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