最先端IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN2015」 アジア最大話題の製品・技術一堂に 市場の垣根越え新たなビジネス創出

アジア最大級の最先端IT・エレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN2015」(主催=電子情報技術産業協会、情報通信ネットワーク産業協会、コンピュータソフトウェア協会)が7日から10日までの4日間、幕張メッセで開かれた。エレクトロニクスとIT関連機器の製品・技術が一堂に会する展示会として今回で16回目となるが、国際的に日本のIT・エレクトロニクス技術が高い評価を得るなかで、同展への期待は年々高まっており、今回も数多くの話題の技術・製品が披露された。

「CEATEC JAPAN2015」の今年の開催テーマは「NEXT-夢を力に、未来への挑戦」。IT・エレクトロニクス産業の幅広い分野における最先端技術とイノベーションを集結し、IT・エレクトロニクスの展望・未来・可能性を描くとともに、医療・ヘルスケア、自動車、エネルギーなどの他分野との連携や市場の垣根を越えた融合により、未来のための新たなビジネス機会の創出を狙いとしている。

今回は、展示内容によって「キーテクノロジステージ」と「ライフ&ソサエティステージ」の二つのステージに加え、「NEXTイノベーションエリア」も設けられた。

■「キーテクノロジステージ」
世界のイノベーションを支える日本発、世界最先端の電子部品・デバイス・材料・装置などを紹介する「キーテクノロジステージ」では、社会インフラを支える省エネ・蓄エネ・創エネ技術、自動車の電装化や製品機能をコントロールするセンシングデバイス、電気自動車(EV)などの進化をけん引する先進車載部品、スマートフォンやウエアラブルデバイスなどの小型化やエネルギー効率向上を支えるキーデバイス、安全で快適にさまざまな機器を操作できる入力デバイス、医療・福祉機器向け各種デバイスなどが出展。

出展カテゴリは、受動部品関連、接続部品関連、変換部品関連、電源関連、高周波部品関連、半導体デバイス関連、ディスプレイデバイス関連、電池関連、素材・電子材料関連、装置関連、電子回路関連、社会システム&先端技術など。

■「ライフ&ソサエティステージ」
明日の暮らしと社会システムを支える最先端技術を幅広く展示・紹介する「ライフ&ソサエティステージ」では、次世代映像技術や、スマートフォン、ウエアラブルなどの最新モバイルコミュニケーションや次世代無線通信、家とエネルギーと家電をつなぎ制御するHEMSやV2H(Vehicle to Home)、家庭用蓄電システム、スマート家電、スマートシティを支えるエネルギーマネジメント、ICTの利活用を促進するクラウドサービス、ユーザビリティの向上やセキュリティに不可欠な認証ソリューションなど、人々の生活をより豊かに、より快適にする技術、製品、サービスなどが出展。

出展カテゴリは、情報通信機器・モバイル端末、通信ネットワーク関連、AV&エンターテインメント関連IoT、ソリューション・コンピュータソフトウェア・サービス関連、セキュリティ関連、自動車、モビリティ関連、ロボティクス関連、環境・エネルギー関連、ヘルスケア関連、ホームアプライアンス関連、社会システム&先端技術関連など。

また、特別展示として、NHK/JEITAブース、HATS PLAZA、コンテンツ・エクスペリエンス・ゾーンなども設けられた。

■「NEXTイノベーションエリア」
「NEXTイノベーションエリア」は、IT・エレクトロニクスを核とする産業のシンボルイベントとして国内外から注目を集め、産業の活力、方向性を表す場として、IT・エレクトロニクスとの融合が進むモビリティ、ヘルスケア、エネルギー、農業、航空・宇宙などの分野との連携により見えてくる、近未来の社会全般を鳥瞰(ちょうかん)しつつ、今後のトレンドや注目テーマにスポットを当てた。

出展カテゴリは、自動車、モビリティ関連、ヘルスケア関連、環境エネルギー関連、IoT関連、ウエアラブル関連、ロボティクス関連、農業、航空・宇宙関連、コンピュータソフトウェア・サービス関連。

さらに、特別展示としてNEXTストリート、ベンチャー&ユニバーシティエリア、3D Printing@home / Robot @ Home、クラウドコンピューティングプラザ、商工会議所ビジネススクエア、プログラマブルデバイスプラザなども設けられた。

このうち、NEXTストリートは、CPS(サイバーフィジカルシステム)/IoTによる社会変化を体験できる技術やサービスを披露。

ウエアラブル端末、AR技術、センサー、ドローンなどの最先端技術を用いて、その第一歩をいち早く体感できる先進的なサービスをシーン別に紹介。

産総研は、パーソナルモビリティとして、高精度な自己推定技術による自動走行車いす、計測評価として単眼カメラとマーカーによる位置姿勢計測システムのさまざまな利用提案、CPSとして高機能秘匿検索技術をスマートフォンを使って紹介した。

内閣府は、ICT技術を活用したインフラ維持管理の一つの手法として、ドローンによる重要インフラモニタリングや、センサー情報による路面・橋梁(きょうりょう)のモニタリング、レーザー超音波可視化探傷装置などを披露した。

地域活性化として、キラリと光る地域の中堅・中小企業によるCPSやIoT技術やサービスなどに取り組む6社(ウエストユニティス、コネクトフリー、SIRC、シンクチューブ、日本ソフト開発、マゼランシステムジャパン)が出展。

そのほか、近畿日本ツーリストのスマートグラス、Rakutenのネットとリアルの買い物提案などのデモが行われた。

■多彩な講演も連日開催
一方、業界のキーパーソンによる多彩な講演・セミナーも連日開催される。2020年に向けたビジョン骨子で掲げられている世界最高水準のテクノロジーによって実現する未来のビジネスシーンや生活シーンの展望や期待を発信した。

7日にキーノートスピーチとして「CPS/IoTがもたらす生活と産業のイノベーション~スマートセンシング、スマートコミュニケーション~」(シャープ取締役会長水嶋繁光氏)、「Orchestrating a brighter world~IoTを生かした新たな価値創造に向けて~」(日本電気代表取締役執行役員社長遠藤信博氏)、IoT時代とIT業界の未来(コンピュータソフトウェア協会会長、豆蔵ホールディングス代表取締役社長荻原紀男氏)。

ゲストスピーチとして、「2020年史上最高の東京オリンピック・パラリンピックの実現に向けて(仮称)」(東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会常務理事/副事務総長佐藤 広氏)、「宇宙の夢、そして未来へ」(宇宙飛行士・山崎直子氏)がそれぞれ行った。

さらに、日ごとにターゲットに向けたコンベンションと連動し、7日は経営、マネジメント層向けのセッション、8日、9日は、技術者が抱える課題解決につながるセッション、10日はこれからのIT・エレクトロニクスを担う次世代に向けたセッションなど、開催期間中に約100のセッションが開催された。”

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