日東工業は、製品を中四国・九州地区へ安定供給するため、広島県東広島市に「西日本物流センター」を開設、稼働を開始した。
倉庫面積は、約7400平方メートル。同社菊川物流センター(静岡県)から西日本物流センターへの在庫補充には鉄道を活用し、CO2削減に結び付ける。
同社は、物流戦略の根幹として「翌日配送システム(ワンデイデリバリー)」による、迅速で安定した自社製品の物流業務を行っている。そのシステムを今後も安定的に継続していくため、今回、西日本エリアに物流拠点を新たに設置した。
新物流センターでは、物流業務の全てを日立物流にアウトソーシングし、物流業務のクオリティーを高めていく。日立物流は、荷主企業に代わって効率的な物流戦略の企画立案や物流システム構築の提案を行い、それを受託して実行する物流形態「3PL」で国内最大手であり、委託することにしたもの。
同社は、「創造的で革新的な企業風土の醸成」を目指して、一般社員から広く提言(社内懸賞論文など)を求め、企業経営に反映しているが、新物流センター設置はそうした提言から生まれた。
提言の内容は、業界全体の車両不足やドライバー不足・高齢化などによるトラック輸送のリードタイム悪化が懸念される環境の中で、競争力を高めるためには、既存の菊川物流センターに加えて西日本エリアと東日本エリアに物流の拠点設定が必須というもの。
また、新物流センターの設置推進にあたっては、懸賞論文執筆者である同社女性社員と日立物流の女性社員がプロジェクト・リーダーを務めており、女性の活躍支援活動の一つになっている。
今後、東日本エリアも視野に入れた拠点設定により、物流ネットワークを充実させ、顧客の多様化するニーズに応えていく予定。