一般社団法人日本電機工業会 「『エネルギー・環境』に重点」 中西宏明会長

新年、あけましておめでとうございます。経済産業省をはじめ、関係省庁、関連団体、並びに会員の皆様には、日ごろより当工業会の活動に多大なるご支援、ご尽力を頂き、心より御礼申し上げます。2015(平成27)年の年頭にあたり、謹んで所感を申し上げます。

昨年の日本経済は、消費税率8%への引き上げ後、当初の予想以上に消費マインドの回復が遅れているものの、雇用・所得環境は改善傾向が続き、後半にかけては鉱工業生産トレンドなどで景気回復の兆しが出てきており、今年は回復軌道にしっかり乗るため大いに期待をしているところであります。

昨年、安倍政権は本年10月に予定されていた消費税10%への引き上げの先送りを決定され、衆院解散・総選挙を実施、経済最優先の政策を改めて展開される方針を表明されました。今年は経済再生と財政再建を両立させて実現していく上で大変重要な年であり、政府には引き続き強力な経済政策をお願いするとともに、電機業界としては成長戦略を推進する主役は産業界であり、消費増税先送りは経済再生の時間的猶予を頂いたとの認識で、産業界の一員として成長路線をしっかり牽引していく所存であります。

さて、日本経済が成長戦略を進める上で、解決すべき課題は色々ありますが、現在産業界にとって最も重要な課題は「エネルギー・環境問題」であると考えております。現在、昨年閣議決定されたエネルギー基本計画の具体化について、国の委員会で原子力・省エネルギー・再生可能エネルギーなどのあるべき姿について議論が進められておりますが、エネルギー安全保障、世界的な地球環境・資源問題、国内の電力価格の高騰などの状況を踏まえ、具体的な電源のベストミックス、国際的温暖化ガス削減目標などのわが国の将来を見据えたご判断を頂き、それに向けた施策を進めて頂きたいと思います。

このような中、JEMAと致しましても、エネルギー・環境の課題に対して電機業界として貢献するために、しっかり取り組んで参ります。最大限の導入を進めていく再生可能エネルギーについては、再生可能エネルギー固定価格買取制度見直しへの意見提言、機器・システムの性能向上やコスト低減の推進に加え、運用多様化に伴う必要な技術的課題にも取り組んで参ります。

今後も大きな役割を担う火力発電については、ガス並びに世界の中で活用が続く石炭火力などにおける世界最高レベルの高効率かつ環境対応技術を更に磨いて参ります。ベストミックスの一端を担う原子力発電については、福島第一原子力発電所の廃炉、汚染水対策を中長期的にしっかり腰を据え全力で取り組むとともに、安全に対しては規制基準への意見提言とともに産業界自身としての継続的な取り組みを進め、国内の再稼働実現のご支援及び海外の原子力発電を進める各国への貢献を進めて参ります。

また一方、私ども電機産業は、エネルギー需要面でも、世界をリードする技術での貢献が期待されています。昨年の青色LEDに対するノーベル物理学賞受賞は、日本の工学レベルの高さを世界に示す素晴らしい出来事でしたが、日本の電機業界としてこれに更に続くために、わが国が得意とする生産プロセスの改善やエネルギー管理の高度化、スマートグリッド、スマートコミュニテイなどのシステム技術、あるいは皆様にはおなじみの白物家電分野でも、更に省エネ・高効率化を進め、また使われる方にとって生活の質を上げる魅力的な製品の創出に努めて参ります。

そして、電機業界全体の環境対応に対しては、13年度からポスト京都議定書の「低炭素社会実行計画」が始まっておりますが、エネルギー原単位の改善など電機業界の自主行動計画を着実に推進し、産業界の一員としての貢献をして参ります。

また、これらを実現するにあたり、国際標準化活動も重要なアイテムでございます。昨年11月にはIEC東京大会が開催され、当初の想定を超える多くの方々が参加され様々な成果を得ることができました。JEMAも4つの招致委員会を運営させて頂きましたが、今後も、官民一体となり、わが国の優れた製品・技術を取り入れた国際規格の策定、認証制度の構築などを推進して参ります。欧米で進められている「インダストリー4・0」に対しても日本としての取り組みを検討し、今年秋にJEMA主催で開催する「システムコントロールフェア2015」などでも意見発信を行って参ります。

以上の通り、電機産業として、日本の技術・製品をより強くし、新たな付加価値を生み出すイノベーションを推進し、強靱で高品質、かつ環境負荷の低減を徹底的に追求したエネルギーインフラの構築とエネルギー効率の高い社会の実現に貢献して参ります。

最後になりますが、電機業界として、関係省庁や関係機関との密接な連携のもと会員の皆様と一丸となり、今年を電機産業の発展、ひいては日本の経済成長を確固とする年としたいと考えております。この一年の皆様方のご発展と一層のご活躍を祈念致しまして、私の新年のご挨拶とさせて頂きます。

本年も、どうぞよろしくお願いいたします。

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