半導体メーカー各社が産業用途向けの市場開拓に力を入れている。従来は生産数量が多い民生用途の開拓に重点を置いたメーカーが多く、数量も増加基調で推移してきた。しかしこの市場は、生産数量に反比例する形で価格が下落する傾向が強く、薄利多売になっているメーカーも多いのが実情。韓国など新興国との競争も一層激化している▼ルネサスエレクトロニクスは、自動車用とFA分野などの産業用途を重視した営業戦略を強めている。付加価値が高く、利益の取れる分野へシフトするためだ。産業用途ではパワー半導体に注目が集まっている。今後の需要拡大が見込め、付加価値も価格も高いためで、この半導体から撤退した東芝も再び参入を計画している▼最近のFA機器も、メカニック構造から半導体やエレクトロニクス技術を駆使した製品が増加している。こうした流れを背景に、FA用途を重視して市場開拓を強めるメーカーが増えることは、ある意味で期待の高まりといえ、歓迎すべきことかもしれない。ただ、過大な期待から薄利多売による利益の確保できないような市場にはしたくない。かつて半導体市場は日本メーカーが世界を席巻した時期もあっただけに、夢をもう一度と期待したい面と、また同じ轍を踏まないことを祈る気持ちが輻輳している。

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