分岐点

秋葉原高架下のジャンク街の一画を占めるラジオストアー9店舗がシャッターを下ろした。移転先の張り紙が時代の移り変わりを象徴する。ラジオセンターやラジオストアー、ラジオ会館で部品をかき集めていた自称電気マニアには残念な気もするが、64年間続けてきたお店はもっと悔しいだろう。「トヨデン」の黒川晃豊澄電源機器社長は「当社発祥の地だけに、さびしい。が、役割は終わった」と語る。▼

今年から来年にかけて、世の中が分岐点に差し掛かる。断言はできないが、大震災復興投資、デフレ脱却、TTP参加、消費税8%など潮の流れを変える要素がある。デフレ脱却にしても国民は20年間、デフレ漬けで過ごしてきたので、政府の目指すインフレにどう対応すべきか不安は残る。人口の減少、モノ余りの中で、再び高コスト社会構造に向かうかもしれない。▼

が、それよりも先行きに明るい希望を持った方が良い。政府は社会インフラの輸出に取り組み出しているが、優秀な生産技術にもっと目を向け、設備投資を増やす算段を講じて、国内製造業を復活させる。中小製造業の間でも、24時間稼働の無人化に関心が高まっているおり、具現化へ向け資金面で強力に支援するときである。▼

10月以降、国内向け受注が増えているFA制御業界は、来年の景気は良くなるとの見方が大勢を占めるようになった。TTPには賛成が圧倒的である。消費税3%引き上げに対しても、一時は影響が出るものの、それほど不安視していない。厳しい経営環境を見通す経営者が多かった昨年に比べ、今年は良い新年を迎えられそうである。

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