分岐点

昨年の今頃のFA制御業界は、厳しい経営環境が続き、先行きも楽観できない見方が強かった。それから半年で明るい兆しを感じ、そして今では景気回復が確信に変わった。過去20年は、山は小さく谷がより深かったが、今回は長期間上昇するとの声もある。

▼電機・電子業界は、今年度業績見通しを上方修正するところが出てきたが、過去最高を更新するまでには届かない。ピーク時の9割ラインが精一杯といえる。長引くデフレと国内市場縮小、海外メーカーとの競合で、売り上げ規模の追求を棚上げし「益」を確保する必要があった。事業の撤退や転換で出直しを図ってきたのだから、やむを得ない面がある。

▼景気と企業盛衰の関係は複雑である。過去の売り上げのピーク時を調べると、企業によってさまざまである。日立製作所、東芝はバブルの頂点、ソニーは携帯電話の拡張期、三菱電機、シャープはリーマンショック直前期、富士通はIT関連の設備投資活況期などである。

▼デフレ前までは、製造業は新製品の売り上げ比率が3割を超えて「並み」、5割を超えると「特上」といわれてきたが、その物差しが使われなくなった。が、インフレ期待論が高まって、再び新製品開発や設備投資が盛り返してくるのではなかろうか。一方で効率化の追求も同時並行で進む。息の抜けない時代が続く。

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