ウェハレベル真空封止技術を活用オムロンがMEMS非接触温度センサ10月出荷

オムロンは、赤外線センサとしては世界で初めて、ウェハレベル真空封止技術を活用し、90度の広い視野範囲と高精度なエリア温度検知を実現した、16×16素子MEMS非接触温度センサ=写真=を開発した。人感センサ向けに10月から出荷を開始、2015年度に販売目標20億円を目指す。

MEMS非接触温度センサは、対象物から放射する赤外線エネルギーを、サーモパイル部(熱電対列)で熱に変え、2種類の金属接点間の温度差に応じた熱起電力により温度を計測する。

従来、サーモパイル部で変換した熱の多くが空気を通して逃げてしまうため、金属接点間の温度差を大きくできなかった。今回、世界で初めてサーモパイル部をチップ内で真空封止することに成功。サーモパイル部で変換された熱が空気を通して逃げることを阻止し、金属接点間の温度差を大きくし高感度を実現した。

これにより、焦電型センサではできなかった静止した人物の検出が可能となる。人感センサに応用すれば、256画素(16×16素子)の2次元エリア温度検知により、人物の位置検出精度の向上が図れる。さらに、90度の広い視野角で広範囲なエリアの温度検出が可能で、従来45度の視野角センサが縦と横に2つずつ4個必要だったエリアを、同センサ1つで検出することが可能。

4fps(フレームレート、1秒あたりの出力回数)という高速の温度出力が可能で、1・0m/sで移動する人物の検出も可能である。

同社では、人数や人物位置を検知するアルゴリズムと非接触温度センサを組み合わせ、コンポーネント化した人感センサとして商品化を目指す。

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