「自由な発想」で会社変革 多品種少量の堅実経営は維持

東電社(東京都品川区西五反田1―14―2、TEL03―3493―6391)の岩波勝弘社長の急逝に伴い急きょ、新社長に就任した斎藤義隆氏は「当社の堅実経営という伝統を守るが、自由な発想のもとに来61期(2013年12月~14年11月)から新しい方向を打ち出し、5年を目途に『変わった』といわれる会社を創りたい」など抱負を語った。

斎藤社長は「当社は代々堅実経営を旨としてきた。会社の規模を追わず、確かなものづくりを進めてきた。これからも、薄利多売の商売をせず、多品種少量で良い。もちろん、当社独自の商品、すなわちオンリーワン商品をメイドインジャパンの方針のもと取り組んでいく」と価格競争に巻き込まれない品質・信頼性追求の戦略を堅持する。

新しい改革にも取り組むという。

「先代の岩波社長は創業者とは親子の関係なので、一種のハンディがあった。私にはそのプレッシャーがなく、自由な発想で決断の早い経営に臨める」とし、意欲を示す。

「営業畑50年の経験を会社経営に生かす。お客様に『昔から東電社は変わらないね』といわれてきたが、その言葉には変わって欲しいとの期待もあるので、当社の存在をアピールできるような新しい方向を打ち出したい」と語る。

就任に当たり「5年を目途に会社を創る」と宣言する。長期的な構想を練り上げ、スピード感を持って具体化に取り組む。その中には「ジョイスティックなど製品のシリーズ化、ソフト力の強化、営業技術力のアップ、お客様やサプライヤーと共に成長する」ことなどが含まれる。

斎藤社長はまた、営業一筋で来ただけに顧客訪問を重要視しており「情報を直に収集し、市場の動きに素早く感応、決断するためにも、引き続きお客様巡りを積極的に行っていく」方針である。

【取材後記】斎藤社長は物腰が柔らかく、笑顔を絶やさない。代表取締役副社長に就任したのは今年2月である。その2カ月後に社長に選ばれたが、先行き不安感はなく、自然体で自分の立場を受け止め、経営に臨もうとしている。弓道を中学時代から始め、段位五段まで上り詰める努力の中で得た集中力、平常心の賜である。

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