中部地区 社内組織再編、人材育成を重視

2013年1月30日

中部地区は、産業の中心である自動車は、エコカー補助金の終了や欧州、中国市場の景気停滞などの影響を受けているものの、北米向けなどが堅調に推移していることに加え、国内向け新型車の投入などから、全体としては下げ止まりの兆しが見られる。もう一つの産業基盤である工作機械は、国内向けの需要減に加え、欧州、中国向けの動きが弱く、全体としては減少。設備投資は一部に減速感が見られるものの、緩やかに増加している。

こうした中で、中部地区の各商社は今年の見通しについて、自動車は横ばいか少し上昇、工作機械は厳しい状況が続くが、後半にはやや回復すると見ているところが多いようだ。

商社の重点課題としては、今後進展が見込めそうな新規分野を模索している。環境関連、新エネルギー、燃料電池などがその候補となる。電気自動車は、インフラ整備やコスト面からまだまだ普及が困難ということで、ハイブリッド車に特に期待が集まっている。周辺システムの充電スタンド、蓄電池関連などで需要が増えそうだ。環境関連ではCO2削減のためのシステム、新エネルギーでは太陽電池の駆動制御システム・パワコンの電源回路、燃料電池では部材関連などが注目される。

顧客の海外進出に合わせて、フォローのために海外に拠点を設けることも必要不可欠だ。中国がメーンターゲットであったが、尖閣諸島問題や以前よりは設備投資が減少傾向にあることから、リスクを避けるため、チャイナプラス1として、タイ、インドネシアなどにも目が向いている。特にタイは日系の自動車関連企業が多く、親日的でもあり、商社では拠点を設けたり、出張で頻繁に訪れたりしているようだ。

不況に打ち勝つには内部から強い企業体質を作ることも必要で、社内組織の再構築、人材育成などが重要視されている。

社員のやる気を生み出すために、独創的な商品、社内改善策などを考えた社員や部門を表彰する報奨制度を設けているところもある。

昨年後半の時点では、今年は景気がさらに悪化するという見方も多かったが、年末に政権交代があり、安倍総理が打ち出した様々な景気対策により、株価、為替が好転し、景気も上向くという見通しになってきたようだ。自動車産業、航空宇宙産業、工作機械など国内基幹産業が集積する中部地区の商社では、これらの基幹産業の業績向上の恩恵を受けそうだ。