12年3月期決算

◆IDEC 4・5%の増収

IDECの2012年3月期決算は、主力の制御用操作スイッチや産業用LED照明、商業施設向けLED照明などの伸長により、売上高は325億5700万円(前期比4・5%増)と増加した。営業利益は研究開発費の増加で27億6900万円(同2・4%減)と減少したが、経常利益は27億8500万円(同6・9%増)、純利益は17億8800万円(同3・3%増)と増益となった。

製品別売上高では、制御機器製品が制御用操作スイッチや産業用LED関連製品などの伸長で177億4300万円(同2・2%増)、プログラマブル表示器などの制御装置及びFAシステム製品は、急激な円高の影響などで42億1100万円(同5・1%減)となった。

端子台、汎用コントロールボックス、電源機器などの制御用周辺機器製品は、端子台や汎用コントロールボックスなどが堅調に推移したが、電源機器が低調だったことで51億4600万円(同3・2%減)、防爆・防災関連機器製品は、安全防爆バリア製品などが伸長し、14億5000万円(同15・2%増)と増加した。その他の製品では、商業施設用LED関連製品などが伸長し40億500万円(同44・0%増)となった。

地域別売上高は、国内215億2300万円(同8・1%増)、海外110億3400万円(同1・9%減)となった。

今期は、売上高335億円(同2・9%増)、営業利益33億5000万円(同21・0%増)、経常利益33億5000万円(同20・3%増)、純利益20億円(同11・8%増)を予想している。

◆横河電機 営業利益50%増

横河電機の2012年3月期連結決算は、売上高3346億6800万円で前期比2・8%増、営業利益166億100万円で同49・8%増、経常利益140億3700万円で同63・4%増、当期純利益59億5200万円(前期66億9200万円の損失)。

部門別売上高は、主力の制御事業が2771億8500万円で同6・3%増、計測機器事業が345億800万円で同8・0%減、その他事業が229億300万円で同17・8%減。

制御事業は日本で震災からの復興需要、海外で新興国、資源国のエネルギープラントや電力プラントなどが堅調に推移した。

13年3月期は、売上高3390億円(前期比1・3%増)、営業利益190億円(同14・4%増)、経常利益160億円(同14・0%増)、当期純利益130億円(同118・4%増)を予想している。

◆東洋電機 売上高6.1%増

東洋電機の2012年3月期連結決算は、売上高81億100万円(対前期比6・1%増)、営業利益3億9800万円(同30・2%増)、経常利益4億2000万円(同26・6%増)、当期純利益2億4200万円(同38・5%増)と増収増益。

震災の復旧・復興需要への対応、中国、東南アジア圏を中心とした海外市場への拡販や、国内顧客への新規・深耕開拓に取り組むとともに、販売価格の低下や原材料価格の高止まりに対応するため、売上原価率の改善、経費抑制の継続、業務効率化の推進などを図り、収益力の向上に努めた。

部門別では、機器部門は、空間光伝送装置分野がセキュリティへの需要が伸長したことなどにより増加し、電力調整器も伸長、売上高21億2600万円(同1・7%増)。

変圧器部門は、震災に係る復旧・復興需要と新エネルギー関連設備向け乾式変圧器が伸長、同20億1000万円(同16・1%増)。

エンジニアリング部門は、配電盤分野が震災に係る復旧・復興需要により大きく増加、監視制御装置も好調で、同25億6200万円(同7・2%増)。

13年3月期は、売上高81億4000万円(同0・5%増)、営業利益3億8800万円(同2・6%減)、経常利益4億300万円(同4・1%減)、当期純利益2億5000万円(同3・1%増)を予定。

◆日本開閉器工業 国内外とも減収

日本開閉器工業(大橋智成社長)の2012年3月期連結決算は、売上高が前年度比3・4%減の71億3800万円、営業利益が4億7300万円(同20・7%減)、経常利益が4億7300万円(同15・0%減)、当期純利益が4億1700万円(同43・1%減)となった。

東日本大震災や、円高、デフレ経済の長期化、世界経済の減速感などの影響を受け、国内、海外とも減収になった。

13年3月期は、売上高同7・9%増の77億円、営業利益同11・9%増の5億3000万円、経常利益同20・5%増の5億7000万円、純利益同16・2%減の3億5000万円を見込んでいる。

役員人事(6月28日付)

▽常務(取締役)市川忠夫▽取締役

経営企画室部長塚正勉▽常勤監査役(取締役)中村正

▽退任(取締役)田中幸久、(同)神定孝次、(常勤監査役)池田弘

◆因幡電機産業 純利益23%増

因幡電機産業の2012年3月期決算は、省エネ・環境配慮型商品や自社製品などが伸長し、売上高1800億8400万円(前期比6・0%増)、営業利益88億6100万円(同16・2%増)、経常利益89億4200万円(同14・2%増)、純利益44億4200万円(同22・6%増)と増収増益となった。

セグメント別売上高は、電設資材事業が建設投資の回復とともに、震災後の電線ケーブル類の売上増、節電商品のLED照明が大幅に増加し、1183億4900万円(同6・0%増)と増加した。

産業機器事業は、表示器、リレー、PLCなどの制御機器が増加したが、タイの洪水や薄型テレビの低迷で電子部品の売上が減少し、218億9700万円(同0・4%減)となった。

自社製品事業は、エアコンの需要増加に伴い空調部材が全般的に増加し、397億5500万円(同9・7%増)となった。

次期は、売上高1850億円(同2・7%増)、営業利益89億円(同0・4%増)、経常利益91億円(同1・8%増)、純利益48億円(同8・0%増)を予想している。

◆立花エレテック 半導体デバイス伸びる

立花エレテックの2012年3月期決算は、半導体デバイス事業が前期比9・1%増加したことなどで、売上高1235億9900万円(前期比3・8%増)、営業利益34億8300万円(同17・8%増)、経常利益42億7200万円(同20・6%増)、純利益24億6800万円(同18・1%増)の増収増益となった。

事業別売上高は、FAシステム事業が自動車関連の堅調な受注に伴い、PLC、インバータなどが伸長、盤メーカー向けには遮断機や電磁開閉器、さらに自動車関連向けと海外向けに放電加工機、レーザ加工機が大幅に伸長し、573億1700万円(同2・9%増)と増加した。

半導体デバイス事業は、震災の影響で年度前半はマイコンの供給が困難となったが、自社でソフト開発した代替品などで補い、エアコン用パワー素子や車載関連機器向けにマイコン売上が牽引、さらに複写機向けにプリント基板や密着イメージセンサが大きく伸長し、465億4500万円(同9・1%増)と増加した。

情報通信事業は47億6900万円(同0・8%減)、施設事業は116億9300万円(同4・1%減)。

なお、海外事業売上高は中国の日系メーカーやローカル企業向けにマイコンなどが伸長し181億2600万円(同20・6%増)と増加した。

次期は売上高1275億円(同3・2%増)、営業利益36億2000万円(同3・9%増)、経常利益43億5000万円(同1・8%増)、純利益26億円(同5・3%増)を予想。

◆明治電機工業 純利益が倍増

【名古屋】明治電機工業の2012年3月期連結決算は、売上高407億6700万円(対前期比8・6%増)、営業利益8億6800万円(同80・2%増)、経常利益10億1000万円(同64・2%増)、当期純利益5億2900万円(同97・5%増)の増収増益となった。

同社グループの主要ユーザーである自動車関連企業においては、東日本大震災、タイ洪水などの影響を受け、一時的に大きく生産量が落ち込んだが、サプライチェーンの復旧により、生産量は回復し、将来に向けた設備投資の動きも活発になってきている。

このような経営環境の中、同社は今年度よりスタートした第7次中期経営計画に基づき、市場環境の変化に応じた新商材・新領域開拓を推進するとともに、同社の強みであるエンジニアリング力、ソリューション力を活かした提案営業を強化してきた。

今後の景気見通しについては、新興国需要の減速や欧州金融不安が払拭できず、先行き不透明な状況が続くものの、自動車産業を中心に、国際競争への対応力強化に向けた設備投資や研究開発の動きは、今後も底堅く推移すると見ている。

13年3月期は、売上高433億円(同6・2%増)、営業利益10億円(同15・1%増)、経常利益11億3000万円(同11・8%増)、当期純利益6億9000万円(同30・2%増)を見込む。

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