「社会還元からビジネス生まれる」 クロニクス・黒江社長社長に聞く LED苦節3年で事業の芽売上げ10億円もお視野に

「苦境の時こそ社会還元からビジネスが生まれる」。半導体・電子部品商社のクロニクス(東京都新宿区西新宿2―3―1、TEL03―5322―7191、黒江春海社長)は、リーマンショック後の世界的不況の中、「人のために役立つ商品を提供」とLED照明に進出、苦節3年で事業の芽が出た。今年はLED電球、LED蛍光灯で4億円の売り上げを見込み、10億円も視野に。黒江社長にLED照明事業について聞いた。

-なぜLED照明市場に進出したのか。

黒江社長
当社は宇宙用主体の半導体商社で、業績が2005年に10億円を突破し07年には19億8800万円と急成長していた。逆に、リーマンショックの反動は大きかった。そのとき技術部門に「人のためになる商品をつくろう」と取り組み、太陽光発電によるLED照明と蓄電池を開発し、鹿児島県指宿市と沖縄の宮古島に寄贈した。薩摩半島最南端の岬「長崎鼻」に設置したシステムは風速65メートルに耐えられ、塩害に強い設計にした。会社としては、社会還元のつもりであった。
ところが、マスコミに報道され、中国LED照明メーカーが80社も売り込みに来た。当社が明るさや仕様の改良を進め、7社と取引を始めたのが進出のきっかけである。

-売れ出したのは、いつ頃からか。

黒江社長
一昨年、CEATEC(シーテック)に出展したが、驚いたことに8300人がブースを訪れた。当社は1000個を差し上げれば、世の中で年間215万円の電気代が削減できるとの考えで、LED電球サンプル品1000個を用意していたが、やむなく抽選で渡した。昨年のシーテックでは、1100個を贈呈した。電気代に換算して230万円の節約。訪問者は1万人を超え、カタログも1万部配布できた。納期が早く、1年保証が好感された。

-LED照明の種類は。

黒江社長
LED電球、LEDダウンライト、作業現場用LED照明器具さらにLED蛍光灯まで種類が拡大した。LED蛍光灯は安定器が7Wもの消費電力である。例えば、40Wの普通の蛍光灯は安定器を外せば18Wで済む。そこで、AC100Vに直接つなげるLED点灯器具やグローランプを外して使用できるタイプを販売し、喜ばれている。
また、LED照明の高照度化にも取り組んでいる。現在、80~100ルーメン/Wを販売しているが、これから10年でこれはさらに200ルーメン/Wまで行くといわれている。

-今後の計画は。

黒江社長
日本のLED照明市場は今年800億円だが、21年には1兆5000億円が予測されている。LED照明にすべて代替すると、日本全体の消費電力が25%削減でき、原発がなくても電力の安定供給が可能である。エアコンや冷蔵庫などを省エネ品に替えれば半減する。当社はLED照明の普及に取り組む。他社製品を採用されても良いし、あくまでも無駄な電力を省くという使命で事業を展開する。その結果、売り上げ増加につながればよい。
現在、LED蛍光灯の注文が殺到しており、電気工事が間に合わない状況である。今年4億円の売り上げを計画しているが達成できよう。市場が急成長しているので、今後も倍増が可能であり、まず10億円を売り上げたい。オフィス、病院、ホテル、工場など産業用市場を狙う。米国や欧州のマーケットも開拓する。

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