分岐点

2012年1月25日

休日は、遠方まで犬と散歩する。広い空き地で手綱を解くと、喜んで勝手な方向に走っていくが、時折り振り返って主の姿を確認する。木立に隠れ様子を窺うと、あちこち探しまわり見つけると安心の表情になる。犬の「忘れさせないぞ」との意思表現である▼天災は忘れたころにやって来るといわれるが、大震災、福島原発事故による電力不足が誘発し、箱モノ行政も忘れかけた頃にやって来た。インフラ再整備の投資を増やすもので、過去のような「魅せたい」造りの建設ではなく、災害を教訓にした既設のリニューアルである。地域防災、エネルギー対策が主眼になる▼リーマンショック後、制御機器業界は民間の設備リニューアルに支えられてきたが、公共投資が加わるのは結構なことだ。東京都は新年度予算でインフラ関連の投資を増額する。東京ビッグサイトや都庁舎などの改修や港湾、道路整備に取り組む計画である。当然のことながら、電力の見える化対策、非常時用電源対策などが講じられる▼欧州の金融危機、中国や新興国の経済成長率の鈍化で、今年の制御機器見通しは不透明であったが、国内市場に限れば「見えるか」から「見えてきた」に変わった。その受け皿の主役である商社は力量が試される1年でもある