オリエンタルモーターが新コンセプト「FLEX」発売多彩なFAオープンネットワークに対応

多様なFAネットワーク混在時代

地球上に、各国の工場が地産地消を目的に混在する時代になった。いわゆるグローバル化である。それを可能にしたのはIT技術の進展である。工場では設備や機器をフィールドバスでつなぎ、上位コントローラと連係し生産性の向上を図る一方で、生産情報をイーサネット経由で経営情報と融合し効率的な分散型生産システムを構築する方向にある。

当初、フィールドバスはブラックボックス化されていたが、様々な設備と機器間の情報通信手段の不都合を解消するため、機器フィールドでのFAネットワークが標準化され、オープンなFAネットワークは急速に普及している。

この勢いは衰えることなく、世界の製造業が採用する状況にある。

そのため、モーター・関連メーカーにおいては、FAネットワーク対応が必要条件となりつつあるものの、国際標準のオープンネットワークはいくつも存在し、ユーザーも使い分けていることから、多様なFAネットワークへの接続を可能にする高い技術力を備えたモーター・制御機器が求められている。

こうしたなかで注目されるのが、オリエンタルモーターの新コンセプト『FLEX』である。
新コンセプト『FLEX』で顧客に貢献

オリエンタルモーターは、大手モーター・モーションコントロールメーカーとして世界中の市場に製品を提供しており、各種のFAネットワークにつながる商品の充実を図っている。

この11月には、新しいコンセプト『FLEX』(フレックス)を発表した。ユーザーの上位システムに合わせて選べる機能を備えた商品を『FLEX』(フレックス)として今後展開し、設計時間の短縮、コストダウン、多様な設計発想の実現に貢献していく。

具体的には、運転データをドライバに内蔵し、I/O制御、Modbus(RTU)制御、ネットワークコンバータ経由によるFAネットワーク制御に対応できる。

I/O制御はスイッチで行い、PLCを使わずに簡単制御を実現。また、パルス発信器の機能を内蔵しているため、PLCと直結して運転システムも構築できる。

移動量や速度の変更はタッチパネル操作で簡単である。

Modbus(RTU)制御は、RS‐485通信での入力が可能。1台でドライバ31台まで接続できる。パソコンにシリアル通信ポートを挿入すれば、設定や運転指令の入力もできる柔軟性がある。Modbus通信利用でタッチパネルと直接接続が可能である。

FAネットワーク接続は、同社のネットワークコンバータを使用して、CC‐Link、MECHATROLINK通信に対応できる。

このような上位システムに対応することで、ユーザーにとってネットワーク機器の選択の自由度が高まり、配線やコストを省いて、システム構築のリードタイム短縮を可能にする。いわば、『FLEX』商品は、多様なネットワークに最適な機能を備えている最先端のシリーズといえる。

『FLEX』商品のラインアップ

『FLEX』商品は、ステッピングモーターユニットαSTEPARシリーズDC電源入力の位置決め機能内蔵タイプ、5相ステッピングモーターユニットCRKシリーズDC電源入力の位置決め機能内蔵タイプをそろえているが、さらに11月9日にステッピングモーターユニットαSTEPARシリーズAC電源入力の位置決め機能内蔵タイプを発売し、ラインアップを強化した。

■新発売ステッピングモーターユニットαSTEPARシリーズAC電源入力の位置決め機能内蔵タイプ

独自のクローズドループ制御を採用しており、(1)急激な負荷運転、急加速でも運転継続(2)万一の異常時にはアラーム信号を出力(3)ローター位置検出センサ(レゾルバ)を採用などの特徴を持っている。小型・高トルク、高速応答である。

■ステッピングモーターユニットαSTEPARシリーズDC電源入力の位置決め機能内蔵タイプ

高効率化技術によりモーターの発熱を大幅に低減した、好評のαSTEPARシリーズのひとつで、独自のクローズドループ制御を採用している。位置情報、アラーム出力など様々な機能を搭載している。高機能、コンパクトな小型ドライバを採用、省スペース化に貢献できる。

■5相ステッピングモーターユニットCRKシリーズDC電源入力の位置決め機能内蔵タイプ

低振動を実現した商品で、エンコーダによる脱調検出機能、ステータス管理が可能である。

これらの新しいコンセプト『FLEX』商品は、半導体・FPD・電子部品・分析器などの各種製造装置の搬送、確度調整用途や検査などに対してとくに威力を発揮する。

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