ロータリーエンコーダー市場の拡大基調が続いている。主力需要分野の工作機械の受注回復、半導体・液晶製造装置の生産拡大、ロボット市場の上昇基調などを背景に活発な動きを見せ、一部では電子部品が間に合わず納期遅れも生じている。こうした背景もあり、価格も横ばいから上昇する傾向を見せている。製品的には、小型・薄型化と高分解能化ニーズに応えた開発が続いており、加えて防水・防塵や衝撃などの耐環境性の向上も著しい。分解能を可変できるロータリーエンコーダーも発売されるなど、市場拡大に向けた努力が続けられている。2008年のリーマンショックの後遺症もあり、ロータリーエンコーダーメーカーの再編が進んできたが、活発な中国市場の拡大を追い風にしばらくは旺盛な需要拡大が続くものと見られる。