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配電制御システム開閉制御装置は景気変動に強い業種不況下で販売単価増加インフラと民間のバランスも効果

開閉制御装置生産額は、リーマンショック後の世界同時不況の中で08年度は前年度比2・2%増加し、09年度で15・9%減少したものの、他業種に比べ景気に強い業種といえそう。民間設備向けは急減したが、電力・鉄道向けなどインフラ系の安定した需要に支えられた結果と見られる。また、販売単価が不況下で増えているのは注目される。

07年の建築基準法の改正、建築物審査基準の厳格化により住宅、ビル・マンション、工場などの新設が軒並み延期され、配電盤、分電盤などの需要が減少した。

そして、08年9月にリーマンショックが発生、世界同時不況に陥った。そのため、民間企業の設備投資は丸1年間ストップし、現在でも回復には至っていない。

こうした状況の中で、開閉制御装置も影響を受けたものの、生産額が軒並み半減している設備関連業種と比べて軽いと見られる。

別表のように付加価値アップが奏功している点も見逃せない。

監視制御装置の付加価値はこの2年間で172・8%と大幅な増加を示している。

その他の制御装置は109・4%、特別高圧・高圧配電盤が107・6%、住宅用分電盤も106・8%になっている。

製品の機能向上などにより、販売数量減を単価アップで補っている。

開閉制御装置を主業務とする配電制御システムメーカーは、付加価値アップの方針による奏功と、インフラ系と民間系の需要バランスの重要性が数値から浮き彫りにされた。