開催にあたって 環境負荷低減へ中心的役割担う省エネ・再生可能エネ技術を発信

2010電設工業展の開会に当たり、一言ご挨拶申し上げます。

現在の日本経済は、海外経済の改善や経済対策の効果等を背景に持ち直し基調にありますが、建設業界全体における建設投資の減少や受注競争の激化で、建設産業にとっては依然として厳しい状況が続いております。そのような中で、本年の電設工業展には174社もの多くの企業からご出展を頂き、このように盛大に開催することが出来ますことを、誠に喜ばしく感じております。

電設工業展は、優良電設資材展として昭和32年に始まり、今年で開催回数58回目を迎えることができました。この半世紀あまりの間に、電気設備機器、資材等の技術革新が絶えまなく進み、社会生活や経済活動が今日のように向上・発展してまいったわけでございますが、民間の自主的な取り組みであるこの電設工業展が、いささかなりとも貢献できたのではないかと自負をいたしているところであります。

さて、今年の電設工業展は『進めようエコライフ!
はぐくもう快適環境!』という「エコ」をテーマとしております。今回の出品傾向を見ますと、このテーマに見合った省エネルギーや再生可能エネルギーに関する製品が多数出品されております。

今年は改正省エネ法が施行されるなど、わが国が低炭素社会への移行を強力に推し進めていく中で、電気設備業界が環境負荷低減の中心的役割を担っていかなければならないものと改めて実感しているところです。電気設備業界が長年培ってきた技術力とノウハウを活かし、新たな省エネルギー・再生可能エネルギー技術を、この電設工業展から発信していければと期待しております。

また、当協会はCO2削減に貢献すべく、今回の電設工業展に資源エネルギー庁が勧める「グリーン電力証書システム」を導入することに致しました。これは(グリーン電力)発電所から遠く離れた場所でもグリーン電力証書を購入することで、グリーン電力を使用したとみなすことができる権利のことで、電設工業展期間中に使用される約4万KWh全ての電力を対象としております。排出係数に換算すると、約12トンものCO2削減に繋がります。

さらに、主催者コーナーで使用するスポットライトについては、消費電力の少ないLEDランプを使用し環境負荷低減を図るほか、関係団体等のご協力により、再生可能エネルギーの一部を紹介するパネル展示を行うなど、今年のテーマに合致した様々な取り組みを行っており、今後も継続していきたいと思っております。

電設工業展の催事について、いくつかご紹介いたします。今年で49回目となる「製品コンクール」には40社の製品が参加していますが、各社の技術力を競い合っていただき、優秀な製品には国土交通大臣賞、経済産業大臣賞、環境大臣賞など10の賞を用意しております。これらの新製品は電設技術の礎を築き、これからの新しい時代に向けて大いに利用されていくものと期待しております。

この他、電設工業展に先立ち5月1日から出展各社の製品情報や企業情報を公開している「WEB電設工業展」や、「新エネルギーの将来展望」をテーマとする「特別講演会」の開催、各社の最新技術を紹介する「出展者プレゼンテーションセミナー」や、スタンプラリーによる抽選など、出展関係者や来場者の方々にとって興味のある企画を実施することとしております。

また、当協会が運用しております『電設資材電子カタログ』(JECAMEC)の体験コーナーも設けております。これは従来の紙カタログに替わるものとして、電設資機材に関する多くの情報を閲覧しやすい分類に定め、その分類にもっとも適切と思われるメーカーページへのダイレクトなリンク情報を提供しているものです。半年で約100万回アクセス数が増加しており、ちょうどこの会期中に、アクセス数600万回を達成しようというところです。皆様方も是非、4号館に設けております電子カタログコーナーで、操作体験をしていただきたいと存じます。

最後になりましたが、この電設工業展を立派に成功させるため、資材委員会や実行委員会の皆様方には、企画、準備段階から大変ご尽力いただきました。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。本日から始まる3日間に、たくさんの方々のご来場を期待し、本イベントが成功裏に終えることを祈念して、ご挨拶といたします。

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