分岐点

2010年3月31日

社員10人ほどの配電制御システム会社の創業者社長に会った。その日は、ごみ処理場の50メートルのライン据付けに社員が出掛けており、社長自ら煎じていただいたお茶をすすりながらじっくり話が聞けた。とにかく現場を良く知っている方で、電気制御系はおろか機械設計に関しても驚くほどの知識を身に付けている▼お客から制御盤の設計図面をもらっても納得しない。実際に機械メーカーに赴き、そのあと実際の生産現場を訪問して生産設備の稼働時を想像する。それからやっと設計に取り組み製造する。据付けた後は何度も現場に行く。まるで、かわいい息子が働いているのを確かめるような気持ちで、制御装置や生産ラインを見て回る▼まさに「職人」である。小さい会社は電気、機械の専門技術者を抱えられない。自ずと電気と機械の分野まで携わるようになる。徹夜になることもあるが、自分の損得でなく、お客の損得に目線があるので満足できる疲労感に浸れるそうだ。現場が好きなのである。だから、自分の仕事に誇りを持てる。顧客の信頼は厚い▼このような会社は、制御機器メーカーの開発につながるヒントを沢山持っている。インターネットを利用して情報を収集しモノを知ったと勘違いしている人が多いのではなかろうか。真の情報は現場からしか得られない。「脚は知恵の源泉」であることを再認識した。