分岐点

2010年3月24日

長年業界にいて身に付いた体感則が崩れてきた。過去は不況時から立ち上がる制御機器の時期について、電子部品業界から約6カ月遅れることを前提に予測できた。今回は両業界ともほぼ同時期に受注・生産が増えている。設備投資動向の先行指標といわれる機械受注も同じ傾向にある▼新築件数の増加が家電品の買い替えにつながり電子部品の需要を喚起。これら業界の生産設備投資により制御機器が回復するので時差があった。近年は、家電品に追随して電子部品業界が生産投資を中国など海外で行うため制御機器国内市場との連動性が弱くなり、体感則が当たらなくなった。電子部品の入手難も予測の狂いがひとつの要因▼制御機器業界は部品不足に加え金属材、成形材の再高騰に悩まされている。難問であるが、対策として受発注形態を変更するのも一案と思える。顧客には1年単位の生産計画に基づく年間発注形式に変えることを要請する。部品・材料の先行手配量が計算でき部品・材料の安定調達と事務処理の軽減にもつながる▼受発注の年1回制は慣行の変更なので、産業界の取り組みや行政の支援も仰ぎたい。さらに制御機器中小メーカーは共同仕入れに踏み出すときでもある。量の拡大による利点ばかりでなく、海外の動向にまで目を配る機会が増える。ムダ知恵かもしれないが、制御機器業界に思いを巡らして気付いた。